Japan Far East Real Estate

Hasegawa Real Estate and Economy, Inc.

攻めの季節

 弊社のコンサルティングは普段は守りのコンサルティングが多いと言えるかもしれません。

 

 顧問先等の保有物件のトラブルの解決、お客様の様々な不動産相談案件の解決策を提示していくことがメインです。

勿論新規の投資案件に関しての相談や提案もございますが、割合としては守りのご相談が多数となります。

 

 しかし、去年の末ぐらいから「攻め」のご相談が増えてきておりました。更に2月からのコロナショックによりその比率は完全に逆転致しております。

 

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 私の個人的な投資スタンスとして、不動産でも不動産投資信託(リート)でも一般の株式でも、基本「安くなっているもの」に投資していくというものです。

 そして、安くなっている対象であれば、それが不動産であれ、リートであれ、株式であっても良いと思っております。

 勿論その投資対象が本質的に価値のあるものであって、かつ自分が「分かる」「理解できる」案件、モデルでなければなりませんが。

この分かる、理解できるといった意味も国語的な意味ではなく。腹の底で本当に解っているかという意味です。

 

 よって、株式では当然ながら私が得意としない範疇は多いです。逆にリートや不動産、建設、銀行及びその関連は「解っている」分野としています。

 

ここ数週、顧問先やお客様との面談をしていてもまずは、

「本来の価値以上に価格下がっている分野、対象+自分が解っているものを選びましょう」

「そのあとはご自分の趣味や投資スタンスで良いのではないですか?」

とお伝えしますと

「長谷川さんは今どんな?」

ということになりますので、私のここのところの投資対象を参考までにお伝えします。

しかし、お客様の中には「そうかな〜」といったお顔をされている方もいます。

それだけ投資の判断はその人間それぞれの「色」と申しますか「過去の経験」や「人生観」が色濃く出るものなのです。

 

正に十人十色です。

 

それが当然であり、それで良いのだと思います。

 

 しばらくは、こういった攻めのコンサルティングが増えそうです。

 

 長谷川不動産経済社

 

新刊「不動産2.0 」 

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昭和天皇の相続税

 先日、元官僚でかつて主税局で務められていた方と会食する機会がございました。

そこで税金ついての色々な話題が出ました。

 やはり「税」に関しては、私自身も顧客の皆様からもよく質問を受けますので、身を乗り出して話を伺いました。

 相続税に関して話が及びますと参加者の皆様それぞれに熱い思があり、更に話しが白熱してきました。

 すると、元官僚の方が、

相続税に関しては色々ご意見もあると思いますが、なんたって日本では皇室だって、しっかり相続税を払っているのだから、国はいかに公平性を重視しているかが分かると思います」と。

 「本当ですか?昭和天皇が御崩御された時、相続税が発生したのですか?」

 「勿論です。3億円発生して、納税されました。相続対象になったのは、主に現金です。不動産はもっていません。」

 「陛下は質素な生活を好みましたら、毎年国から支給されたお金の残高が毎年溜まっていって、これがご崩御された時約10億円ありました。」

 「全部現金ですか?」

 「天皇陛下は、株式投資等はしていけない規則になっていますから、現金と国債です。」

 

 当然ながら皇居も赤坂御所も那須や葉山の御用邸も国有地なのだろう。

 

 天皇陛下は戦後すぐの1946年に俗に言う「人間宣言」をされ「神様」でなくなってから、正に一般の「人」と同じように課税されていると言うことだろう。

 

 「ところで長谷川君、天皇陛下が所有する非常に高価なもので、相続時に非課税だったものは何だか分かる?」

 「・・・・・・・・・」

 

 「それは〜三種の神器です。鏡と劔と勾玉は相続時に非課税なのよ」

 「え〜? 三種の神器の内、鏡は伊勢神宮、劔は熱田神宮が所有しているのではないですか?」

 「あそこは管理しているだけで、所有は天皇です。」

 

 

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出展 :『Wikipedia』

 

 「三種の神器ですが・・・・・・・・それでは、私がゴールド(金)で勾玉や劔の神器を作ったら、相続時に非課税になるのですか?」

 「長谷川君!キミ珍しいね〜! 長谷川君が自分で三種の神器を作っても非課税になるわけないでしょう(笑)

税法には

皇嗣(皇太子)が皇位と共に受け継ぐ由緒ある物は非課税』

とあるからね。長谷川君が金で作った勾玉は、単純にマガイモノのマガッタの玉でしかないから、勾玉じゃなくてマガマガタマだな!(笑)当然課税対象です!」

 

 マガマガタマか〜そりゃ〜そうだよな〜と。

 もしもそんなことが認められたら「日本三種の神器製造」や「東京勾玉販売」なんていう会社が亀戸駅前にも亀有にも小岩にも新小岩にもできて、錦糸町辺りの奥様達は、

「オタクのご主人もう古希でしょう!そろそろ勾玉でも買ったら〜?」

「そうなのよ〜主人に、古希のお祝いにジャパネットで勾玉、1,000万円買うつもりよと言ったら、主人が『おいおいお前縁起でもないよ〜でもどうせ買うなら高島屋の劔がいい』って言うのよ〜何だっていいじゃないね〜三種の神器なら」

なんて会話が飛び交い、

 新聞には「江戸川で勾玉、また盗まれる!今年に入って同区内で38件目!」なんて記事が日々出るのだろうな・・・。

 

 私も一瞬、これは新種の節税方法をお客様に披露できる!と思いましたが、そこは日本の税法、隅から隅までよくできているのでした。

(ちなみに、一般人でも「墓地」、「仏具」、「仏壇」、「祭具」は相続税上非課税です。)

 

 蛇足ですが、昨年、明仁天皇が退位し上皇となり、徳仁天皇が即位し年号も「令和」となりました。

 この時、三種の神器は、「相続」されたのではなく(生前)「贈与」されたことになります。しかし、これまで3種の神器に関して「贈与」に関する税法上の取り決めがなかったそうで、そこで今回新たに「贈与時も非課税」と付け加えられたそうです。

 

 

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 長谷川不動産経済社

非常に悩む、弁護士の先生の選び方

  近年、取引先や友人等々から弁護士の先生のご紹介依頼を受けた時、どの先生をご紹介するか迷う時があります。

 これが20年前でしたら何ら迷うことは無かったのだと思います。

 以前、私自身が勤め人だった頃、まだ右を左もよく分からない時代、所属していた会社の顧問弁護士の先生達は、皆が皆、エネルギッシュでかつ極めて頼もしく感じました。

 

 しかし、そういった先生方も皆さん歳を重ね、今では(勤め人であれば)定年を迎えるような年齢に達しています。

 そして、皆さん、今でもしっかり現役で働いています。更には、当時に比べ事務所は何倍も大きくなり、多くの若手?弁護士を抱えるまでに発展されているケースが多いのです。

 

 そうなってきますと、依頼者サイドからは、幾つか問題になってくることがあります。

 こちらとしては、以前のように(代表の)先生にご依頼したいような重要案件でも、もう先生ご自身には担当していただけない、つまり事務所内の誰か他の弁護士の先生をご紹介されるということになって参ります。

 

 その場合、その紹介された先生との「相性」や「仕事の進め方」、さらには力量がよく分からないまま、ブラインド状態でお願いするしか選択がないことになります。

 それならば、一層若手で独立されたばかりのフレッシュな弁護士の先生に依頼しようか??とここで迷うのです。

 勿論、その分野に精通しているかどうかが一番の判断基準にはなりますが・・・。

 

 弁護士の先生の世界でも、常に世代交代が進んでいることは間違いありません。

以前、お父様にお願いした案件を結局、息子さんに担当して頂いたこともありました。

 

 ところで、弁護士の先生であれば、全ての分野において精通している、また十分な経験値があるというものではないと存じます。

 不動産分野に詳しい方、医療事故に精通している方、交通事故等や損害保険の分野に精通している方、企業法務に強い方と様々だと存じます。

 

 そして専門性と同様に重要なことは、やはり「相性」及び「信頼感をもてるか」だと思います。

 

 弁護士の先生を探すのもネット等の活用により、ひと昔前に比べ遥かに利便性が高くな理、同時に依頼する上での敷居も低くなった言えるでしょう。

 

 以前、ある客様がある弁護士が管理するWEB上のメール相談サービスを利用された方がおりました。非常に低廉な費用で相談できたそうです。しかし、結果、1回のメールだけのやり取りで、数千万円の請求に応じてしまった方がおられました。

 勿論、この方は、自分にも相当な過失がある故、もう係争等を避けて、早く平安な日々を取り戻したいといった思いが強かったと思います。

 これも全て自己責任で判断し決めたことですので、私は意見することはいたしませんでした。しかし、私が当事者だったならば、相当の費用は掛かっても、やはりその種の分野に詳しい弁護士に依頼したと思います。

 100対0で勝てるとは思いませんでしたが、50対50、又は40対60に持ち込むことはできたのではと今でも多少残念に感じます。

 もちろん費用を掛ける以上、ある程度の勝算と時間や費用における準備と覚悟が必要ではございますが。

 

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 長谷川不動産経済社

翳りゆく東京 東京郊外の大都市「立川」

*下記コラムは、日刊ゲンダイ、2020年1月12日号に寄稿した文章に加筆したものです。

 

 東京都立川市は人口18万人、東京都下約400万人を抱える三多摩地区の中心都市です。東京都心から約30キロ、東京駅からも特別快速なら40分の典型的なベッドタウンです。この立川市は私が生まれた町でもあり、(その後隣接の市に引っ越したものの)子供のころから何か特別な買い物をする時や映画を観る度に訪れ、初めてお酒を飲んだのもやはりこの町の繁華街でした。

 ところが近年、この町を訪れる度にどうも以前の賑わいが年々失われていっているように感じるのです。

 一方、立川駅を電車で訪れれば、その駅の構内や駅ビルに大勢の人がごった返している状況に驚くことと思います。

 実際に立川駅における一日の乗降客数は、JR東日本全管轄の駅で16.8万人と16位であり、なんと15位の有楽町駅(17.3万人)に迫る勢いなのです。また19位の中野駅(15万人)や20位(14.7万人)の恵比寿駅を遥かに凌ぐ賑わいであるのも確かです。

 しかし、駅から5分程度歩いた途端にその賑わいの大きなギャップに驚くでしょう。かつて駅周辺の商店街も、休日などは人酔いする程の混雑でしたが、今ではもう以前の賑わいは見られません。更に周辺のロードサイドに至っては、ファミリーレストランや車のディーラーが次々に閉店し、代わってコンビニや老人福祉施設ばかりが目立ちます。なんとも寂しい光景なのです。

 そして、この光景は、私が全国各地で見てきた地方都市の商店街やロードサイドと何ら変わりがないのです。つまり少子高齢化の影響はこの東京郊外の代表的なベッドタウンにも強く現れてきています。

 かつて1980年(昭和55年)の立川市において、65歳以上の老人の占める割合はわずか6.6%でした。しかし現在では24%に上昇しています。また立川市が公表している人口予想においても6年後の2026年には全体人口が減少に転じるとされています。

こういった人口の問題は当然ながら立川市だけでなく、東京郊外及び、近県のほぼ全ての市町村が抱える問題なのです。

 私が記憶する昭和の時代、立川は実に猥雑で危険な香りがする町でした。昭和40年代、この町にはまだ米軍基地があり、当時基地関係者向けのバーだけでも100件を超えていたと言います。街には米国人が溢れ、駅前には物乞いをする元傷痍軍人の方がいました。太平洋戦争の敗戦の名残が子供にもはっきり感じられました。更に立川競輪が開催される休日には、街全体が灰色に変色していくのが分かりました。学生時代、背伸びをしてお酒を飲みに行けば、友人の母親が経営する店でさえもぼられたものでした。夜の街に繰り出す時には、それなりの準備と覚悟がいる町でした。しかし、正にそれが立川であり、そこがまた魅力的でもありました。

 現在では駅周辺も区画整理により格段に整然とした街並みになりました。駅前の百貨店も建て替わりました。しかし、どうにも寂しい、何か勢いがないのです。

 昨今、地元多摩地区の同級生達と一杯やっていても「実家が空き家になり、どうしたら良いか?」といった相談が増えました。しかし、それが居酒屋談義であっても、私の答えは明白です。「売るべし」なのです。何故ならば、今後更に高齢化が進み、人口が減っていく中で、買いの需要は減る一方です。よって自分達が住まないのであればまだ高い間に売却した方が良いとなるのです。

 旧友から「立川のようにこれだけ東京都心に近い町でさえそうなら、更に地方都市は今後どうなってしまうか?」と聞かれても、私は行き付けの酒場「ささやま」でただ唸るのみなのです。

 

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 長谷川不動産経済社

新刊「不動産2.0」重版記念!無料コンサルティングのお知らせ

新刊「不動産2.0」重版記念!無料コンサルティングのお知らせ。

 昨年12月に発刊させて頂きました新刊「不動産2.0」の重版が
決定いたしました。
 ご購入頂きました皆様ありがとうございます。

 今回「不動産2.0」の重版を記念致しまして、当該書籍を購入されたお客様を対象に
通常有料で実施しております不動産コンサルティングを50分間無料にて実施させて頂きます。


◎無料不動産コンサルティングの要項

1)ご対象者
新刊「不動産2.0」をご購入頂いた方
コンサルティング当日、レシート又は当該書籍をご持参下さい。)

2)期間及び締め切り
無料相談の期間は2020年2月20日まで、かつ先着20名とさせて頂きます。

また何ら予告、告知なく、当該キャンペーンを終了することもございますことをご了承ください。

2)対象とするご相談内容
「不動産の有効活用」「資産売却」「資産整理」「不動産投資」
「相続問題」「ビル、マンション空室対策」「空き家の処分」、その他

*下記、通常の不動産コンサルティングの内容をご参照下さい。
https://www.hasekei.jp/guide/index.html#g01

◎今回、実需(投資ではない)での家やマンションの購入に関するご相談は無料相談の対象外とさせて頂きます。
◎不動産市況等を知りたいといったご相談内容も無料相談の対象外とさせて頂きます。申し訳ございません。


4)お申し込み方法 
下記のフォーマットからお願い申し上げます。
https://www.hasekei.jp/application/index.html

連絡事項の欄の冒頭に「無料相談希望」と記載下さい。
*ご相談内容は可能な限り詳細にご記載下さい。
*ご都合の良い日程を2~3ご指定下さい。可能な限り調整させて頂きます。

上記フォーマットからお申し込み頂いた後、随時弊社からご連絡させて頂きます。

 

 

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 長谷川不動産経済社

今年は「守」の年。しかし、チャンスがあれば攻めます。

*以下、日刊ゲンダイの2020年1月5日号に寄稿した文章に加筆したものです。 

 

 昨年、令和元年の世相をあらわす漢字一文字は「令」が選ばれました。

 今年の1年の投資やビジネスにおける戦略を仮に漢字一文字であらわすならば、それは「守」ではないかと思います。

 思えばアベノミクスも長く続きました。株価だけを見れば日銀の買い支えもあって、未だ高値安定といった状態です。しかし、上場企業の4割の筆頭株主が日銀であるといった異常な事態に至り、日銀が今後も更に買い進むことが果たして可能なのでしょうか?

 一方、不動産のマーケットに目を向ければ、都心において高値で放置された高額物件があり、郊外においては更に在庫が山のように積み上がっています。

 

 そのような状況下において投資においても今年一年は正に「守り」の年とすべきです。少なくとも「攻め」の年ではないと言えます。投資対象が何であれ、高値圏で投資を行うことは大きなリスクを抱えることになります。

 端的言えば、高値圏では更に高くなる確率より、大きく下がる確率の方が遥かに高い訳です。

 この「守」とは、ギャンブル用語で言う「見(ケン)」と言い換えても良いと思います。見とは実際の賭けに参加せず、傍からじっと自分の運気や状況を伺うことです。

 投資に関しては「仮に暴落すれば参戦するか」くらいの姿勢で良いと思います。そして、このまま高値安定であるならば1年を通じて「見」でも良いのではないでしょうか。

  世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏も「投資で失敗する人間が多いのは、(野球で例えるならば)バッターボックスで良い球が来るまで待てず、つい悪球に手を出してしまうからだ」と語っています。

 ビジネスにおける「守」とは、何でしょうか。これは、そのまま、野球で言えば広島商業や広岡監督時代の西武のような「守りの野球」を展開すべきだということです。決して大振りをせず、四球やバントヒットで出た走者を送りバントや盗塁でどうにか3塁まで進め、そこでスクイズ決める。そんな地味な攻めを繰り返すのです。そして守備を固め最後に1対0で勝つような野球です。

 現在は、アベノミクスと言われる日銀による「出口無し相場操縦戦略」により、歴史上最長の好景気が続けています。米国も同様の長期にわたる好景気が続いています。しかし、地方経済やビジネスの川下の現場では昨年辺りから店舗や営業所の数を大幅に減らしたり、正社員の多くを非正規雇用者に移行したといった変化が散見されるようになってきました。

 一方、今年はオリンピックイヤーでもあります。よって夏までは外国からの観光客が大挙して押し寄せお祭り気分が続き、東京を中心に大いに賑わうことは間違いありません。そしてその恩恵を一時的には受けることができるでしょう。しかし、我々は「オリンピック後」に備えなければなりません。

 取引先のある不動産大手会社は、現在社内の稟議書に2通りの事業計画書の添付を義務付けられています。一つは現状の相場での事業収支であり、もう一つはオリンピック後の事業収支です。このオリンピック後の事業収支では売上や収入の想定を全て現在の八掛け(従来の80%)で組んでいるそうです。つまり既に現状の八掛けの売上でも収支が合う物件に絞って投資しているわけです。

 大手企業もこれだけのリスクを想定しているのです。我々個人や中小法人は更に割り引いて備える必要があります。

 やはり、今年は守りを固め「守」の年とすることが、これからの厳しい時代を生き延びる為の有力な戦略ではないでしょうか。

 一方、個人的には守りの年としながらもチャンスがあれば大いに攻めたいと思っております。よって日々狩りに出ます。

 ストックビジネスを拡大していきます。

 ストックビジネス実践会(研究会ではなく実践会)の代表としても色々現実的に試していきます。

 どちらにしても世界経済から目が離せません。

 大きな波も小さな波も常に海の向こうからやって来るものです。

 

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 長谷川不動産経済社

ある元事務次官との会話〜「日銀の出口戦略」

 今年も終わろうとしています。皆様、今年も大変お世話になりました。

 今年のある夏の日、総勢4名で元財務省事務次官A氏を囲む暑気払いが行われました。その時の会話を何かの参考になればと思い、今年最後のブログに掲載させて頂きます。

 

 その会食の席で、私は、かねてから気になっていた事柄

 

「日銀のマイナス金利政策、及び出口戦略は可能か?」

「日本の金融機関の将来」

「日本経済の行く末」

 

について、Aさんに色々質問させて頂くことができました。

 

 結果、元事務次官の方からは大変興味深いお話しをお聴きすることができました。

 元事務次官とのやりとりを要約しますと。

 

 「日銀の出口戦略はない。黒田さんや安倍さんが代わっても、この政策を誰がやれるのかというよりは、もう国として継続していくしかない。一度始めたからには、日銀も政府としても途中でやめることはできない。出口戦略をやるとしたら景気が上向くかもしれない例えば50年先ではないだろうか。」

 

 「その間、銀行は大きく疲弊するだろう。銀行の打つ手はない。今後さらに金融機関が痛めばお金が回っていかなくなるだろう。また、人口の減少及び、年金生活者を始めとしてこの超低金利では需要は先細っていくばかりであろう。」

 

 「その結果として、結局日本経済は、『白色矮星』のように徐々に衰えていくと思われる。別の言い方をすれば、冬山で徐々に体温が冷えて死に近づいていくようなものかもしれない。」

 

 「私は、最近、黒田さんは、太平洋戦争勃発時の山本五十六長官に例えている。山本長官は、当初からまずは奇襲戦を挑み、早期に終戦条約を締結し、戦争を終了させるしか日本が生き残る方法はないといった戦略だった。しかし、当時の政府や軍は、本土を空襲され、原爆を落とされ徹底的に破壊されるまで戦争を終結することができなかった。

 黒田さん及びその周りの取り巻きも、当初、ほんの数年で、つまり短期で一連の政策を終わらせる予定だった。私も現役時代そう聴いていた。しかし、結果が出ず、途中でやめるわけにはいかなくなってしまった。今後は、太平洋戦争時代の政府と同じように行くところまで突き進むのだろう。」

以上です。

 

 私自身が漠然と考えていた通りの、いやそれ以上に明確なお答えを頂き驚きました。

 ということは、結局、これから将来、自分の周りの「経済」に関して、国や政府を頼りにすることはできないということでしょう。

 自助の精神と申しますか、自分でどうにかやっていくしかないわけです。

 私がこれまでも拙書に書いてきた「生き残り戦略」を色々な形で試し、これからもお伝えしていきたいと存じます。

 私自身、来年も色々と実践して参りたいと存じます。

 

 今年1年間ありがとうございました。

 皆様、よいお年をお迎え下さい。

 

白色矮星

恒星の進化における最終形態の一つ。太陽と同程度の質量を持つ恒星が核融合反応を終え、内部のエネルギー源を使い切って外層を放出した後に残った、極めて高温・高密度の天体。余熱で光と熱を発しているが、やがて冷えて暗くなり、黒色矮星となる。

 

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