Japan Far East Real Estate

Hasegawa Real Estate and Economy, Inc.

故なかにし礼さんの著作を読んで

今日もコロナ禍のことを忘れるぐらい快晴です。青空です。

 

以前、ある作家さんに会えるかもしれないと、その方が行き付けだと聞いた店へ、知り合いから紹介してもらい行ったことがありました。

銀座のクラブM子というお店です。

 

中に入っていくと、その正面の席に非常に目つきの鋭い、正直に言えば目つきの悪い男性がこちらをじっと睨んでいました。

あたかも「お前たちのような若造が来るような店じゃない!」と言っているような表情でした。

その男性はなかにし礼さんでした。

 

このM子は銀座でも一番の(料金ではなく、客層が一番の)クラブだそうで、その夜もなかにし礼さん以外にも方々が何人がいらっしゃっていました。

 

しかし、作詞家さんのあの怖い目はいったいなんなのか??と思ったものでした。

 

そのなかにし礼さんが昨年末、82歳でお亡くなりになられました。

これまで約4,000曲を作詞し、私の子供時代には、年間のベスト100曲の内、40曲をなかにし礼さんが作詞した曲が入ったといったこともあったようです。

 

年末年始になかにし礼さんの小説「夜の歌」を読みました。

 

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以前に同氏が書いた満州からの引き上げのことを書いた私小説「赤い月」と、戦後日本に戻ってきてから起きた特攻隊帰りの希代の詐欺師的不良であった実兄との関係を書いた「兄弟」を合わせて1冊にし、より小説風にした作品です。

 

これらの書籍を読むと分かることがあります。

なかにし礼さんのあの恐ろしい目は、おそらく、少年期の引き上げ体験と実兄と関係において数々の地獄を見たことにより形成されたと。

 

私の親世代は丁度、なかにし礼さんと時代が重なります。

よって、子供時代を満州で過ごし、敗戦後に日本へ引き上げて来たという親をもつ同級生や友人が何人もいます。

 

しかし、これまで、間接的にも満州からの引き上げ時の状況は聞いたことがありません。何故でしょうか?それは語るにはあまりにも残酷な出来事の連続だったからなのだと、なかにしさんの著作を読んで理解した次第です。

 

この小説を読んで知った事実として、やはり非常に(なかにしさん同様に)残念だったことは、旧満州関東軍やその家族が日本人移民を残して我先にと帰国した、または帰国しようとした事実です。

 

南下するロシア軍から逃げる為の輸送列車にも、最終的に日本へ帰国する為の輸送船にも、先ず関東軍の兵隊やその家族が乗り、次に「官」である満州鉄道の関係者とその家族、最後の最後に一般移民であったそうです。

満州へ移民した日本人は、ロシアの参戦を受け、彼らから暴行、略奪を受けたと。

 

さて、もう1冊、年末に幸田真音さんの著作「天稟」も読みました。

 

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山種証券創設者、山崎種二の人生と戦前戦後の日本経済の危機を描く経済小説です。

 

個人的に印象に残った点は、戦後日本が民主国家になった後に実施された「新円切り替え」、「預金封鎖」と「財産税の課税」という一連の施策です。

 

国家の財政破綻を避ける為に実施されたとはいえ、正に見事なほどに残酷な施策です。現在の現状を踏まえ、今後もこう言ったことが再び起こらないとは言えないと感じたのです。

 

国家にとって、政府にとって、一番大事であるのは国民の命であり国民の財産であると思いたいのですが、かつて日本政府は、止むを得ない事情があったとは言え、国民や国民の財産を二の次、三の次のした「過去」があるのです。

 

 

 そう言った意味ではこの2冊を是非お勧めしたいと存じます。

 

さて、現代に目を移しますと、今後経済政策において、最後の最後まで国家を信じて良いのかと感じています。

円なる通貨は大丈夫なのかと。

現在の空前絶後の金融緩和の後に財政破綻のリスクはないのだろうか。

 

もしも、そうなった場合、またはそのリスクが増大した時、国家(政府)は国民や国民の財産を二の次にして再び同じ施策を行うことはないだろうか?

 

個人的には、やはり最後の最後は自分で自分を自分の財産を防衛しなければならないと思います。

それは正に、なかにし礼さんのお母様が、関東軍満州移民の保護を放棄した後、現地でご主人を亡くし、その後二人の子供を抱えて満州から帰国したようにです。

 

 

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エクセル重視の不動産投資におけるリスク

不動産投資の最盛期はもう過ぎたようです。

今回は、私は実際にお会いした個人投資家の方で実に驚いた事例をご紹介したいと思います。

 

その方は、東京在住の方ですが広島市内の一棟の物件を購入しようということで相談に来られました。

数日後に契約予定といったスケジュールだったと思います。

私は、物件を見ていないので資料だけからの判断であることを断って、幾つかの問題点を指摘させて頂いたのですが、

 

「その程度のことであれば契約しようと思います」

とおっしゃいました。

私は、

 

「契約前に広島の現地をもう一度見て、ご指摘した点や周辺環境やマーケットを確認した方が良いですよ」

 

とお伝えすると

 

「実は、物件は見ていません。銀行が融資してくれるということと、収支が合うのでもう契約しようと思います」

 と。

 

実際、その方は自分で幾通りものシュミレーションをしたエクセル表を見せてくれました。

 

 「いや〜それでも絶対に一度は契約前に現地を見て、最低限こういったことは確認した方が良いですよ」と申し上げました。

 

しかし、笑顔で

エクセル上の収支が合って、

銀行の融資が付いた物件で、

しっかり手元に現金が毎月残るのだからもう大丈夫ですとの判断でした。

 

私としても資料を見ただけで、現地を見ていないのです。土地勘も東京に比べれば殆どありません。よって「親戚の従兄弟が広島市内で税理士をやっているので立地のことだけでも聞きましょう?」とお尋ねすると再び笑顔で「大丈夫です」ということでした。

 

あれからもう結構な月日が経っていますが、あの投資行為は、その後どうなっているでしょうか。

 

エクセルは便利な道具です。が、エクセルによるシュミレーションは、美しい数字の羅列であり、心の安心材料にはなりますが、不動産投資における肝心要ではありません。

あくまでも投資を行う上での道具の一つであり、シュミレーションも判断材料の一つでしかないのです。

それ以上でもそれ以下でもありません。

 

実際に、現在のコロナ禍の現状がよい例ですが、あの時のシュミレーションが絵に描いた餅でしかなかったということが起こり得るのです

 

昨今あれれ?と感じることは、物件そのものや、周辺環境やマーケットを十分に調査しないで、エクセル表ばかりをいじって安心している投資家が増えたように思います。

エクセルは元々は売り手、つまり営業サイドのツールであることを忘れていけません。

安心を与える為のツールです。

自分がエクセル教の投資家になってはいけません。

 

数字は嘘をつきませんが、数字そのものが今の時代、大きく激変するリスクをはらんでいるのです。

そのことを忘れてはいけません。

そして、その時のバッファーは何か?それは、やはりその物件がもつ本来の「力」であり「体力」「耐性」なのです。

そしてこればかりはそう簡単には数字にはできない部分です。

 

昨今のコロナ禍で、一定の物件で空室率の上昇や家賃の下落が徐々に、そして確実に起こって来ています。

一方全く影響のない物件も存在します。

その差は、当然ながらエクセルでは表すことができない部分なのです。

 

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ロシア大使館と東京アメリカンクラブ

新年、港区麻布界隈、具体的には麻布台、麻布永坂町を歩きました。

どちらも東京に残っている数少ないお屋敷町です。

さらに飯倉の方に向かうと急に警察の警備が厳しくなります。ロシア大使館がある故です。東京で24時間警察が周辺地域まで警備しているのはロシア大使館、中国大使館、韓国大使館と朝鮮総連でしょうか?

 

そのロシア大使館の脇を抜けて麻布十番の方へ向かおうとしましたらそこは行き止まりでした。

その行き止まりの道を正月からメルセデスのオープンカーや高級外車が次々と侵入してきました。見ていますと、この道のどん詰まりの右側にある施設にどの車も入って行きました。

 

ロシア大使館(旧ソビエト連邦大使館)の裏口か?と思って看板を見ると「東京アメリカンクラブ」とありました。

 

あ〜これがあのアメリカンクラブかと。

 

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東京アメリカンクラブとは一言で言えば民間の社交場です。

実際に入り口まで来たのは初めてでした。場所はロシア大使館の近くだということは知っていましたが、近くどころか大使館に正に隣接した施設でした。

古くは日本人で言えば高倉健石原裕次郎長嶋茂雄氏も会員だったことでも有名な社交クラブです。

 

「これではロシア側がたまらないだろうな〜」と。

 

ロシアからすればもう嫌がらせのような立地です。

かつて、戦後、旧ソビエト連邦の大使館の隣接地に(米国が間接的に関わり)敢えてこの地に施設を建てたのでしょうか?

かつてこの土地は南満州鉄道東京支店の跡地だったようです。

 

事務所に帰って、地図を見ますとこのロシア大使館南側の当該施設だけでなく西側にも2軒挟んでIBM飯倉ビルなるものが建っています。

この広い東京において偶然でしょうか?

 

IBMは日本で言えば(言わずもがなですが)三菱電気とNEC富士通が合わさったより巨大な企業であり、米軍や米国政府機関のいわゆる官の仕事を長年携わってきたディスイズアメリカンカンパニーです。

 

これも何かロシア大使館を牽制するような立地です。

 

この能天気な平和国家日本においても冷戦時代から現在まで両国のせめぎ合いがこんな極東の局地においてもあったのでしょう。

 

ところで、近年、中国人や中国資本の企業が東京を含め地方の土地を買っているというニュースを聞きますが、あれは、個人的には投資好きな中国人が原野商法に騙された結果のように感じます。

 

もしも原子力発電所や米軍基地、自衛隊の基地や施設の近隣や隣接地を買おうとする動きがあれば、以前からある「国土利用計画法」で阻止すれば良いだけのことだと思います。

全国の重要施設の周辺を「監視区域」に指定すれば良いのです。

(実際そういった動きがあるようです)

 

しかし、今やインターネット(の傍受)、スパイ衛星により監視、大陸弾道弾ミサイルによる攻撃の時代に重要施設の隣地を買う理由は何でしょうか?

いざと言う時の攻撃拠点としてでしょうか?またはスパイ活動でしょうか?

 

赤穂浪士の時代においては、大石内蔵助の関係者が吉良上野介の屋敷の隣地を買う理由は十分にあったとは思いますが。

 

実は、この東京アメリカンクラブも約10年前に敷地の東側に定期借地権により民間の分譲マンションが建設されました。未だ敷地全体は一般社団法人東京アメリカンクラブの所有ではありますが、既に旧来の役目は終えたのかもしれません。

勿論、私などには本当のところはよく分かりませんが。

 

それにしても、このアメリカンクランブ、一度入ってみたいものです。

どなたかメンバーの方がいらっしゃったら、一度でいいので誘ってやってください。

 

 

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近江商人の「世間良し」とは何か?

彦根にはこれまで4回程行ったことがあります。殆どがセミナー講師としての仕事でしたので、毎回多少の時間の余裕がありました。

 

ある時、彦根の中心部から車で20分程のところにある近江商人博物館に参りました。

以前から興味がありましたのでじっくり拝見致しました。

 

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近江商人と言えば「売り手よし、買い手よし、世間よし」といった思想と申しますか行動哲学が有名ですが、私にはこの「世間よし」の意味が今ひとつ腹の底で理解できずにおりました。

世間よしとは、何か儒教的な綺麗事を言っているようにも思いました。

しかし、この博物館を訪れてよく理解できました。

 

近江商人の流れをくむ現在の大企業は伊藤忠商事、丸紅、高島屋西武鉄道、ヤンマー、双日、柳屋ポマード他、実に多いのですが、当時の近江商人の進出先も南は薩摩から北は蝦夷地にまで実に日本全国に及びました。

これが現代で言う支店を出すということではなく、自ら移住し、そこの居を構え、正に骨を埋める前提で進出していったのです。

今のように東京、大阪や博多間を飛行機で日帰りできるような交通機関はないわけですから、暖簾分けしてもらった人間は、当たり前ながら地方へ移住して店を構えたのです。

 

そして、当然ながら近江から来た商人は間違いなくその土地では「よそ者」だったわけです。

よそ者は警戒される対象であり、当初は「地元の仲間」には入れてもらえないわけです。

 

現在でも名古屋の「丸八会」のように地元だけで商売を回していこうといった排他的な寄り合いは残っているのですから、当時ではなおのことだった思います。

 

そこで、近江商人は地元に彼らの利益を大きく還元していきます。

 

学校を建てる、植林する、灌漑用水等の土木工事を行うなど様々な寄付行為を行っていきました。

よそ者の商人がその地で、商売をさせてもらい、受け入れてもらい、結果食べていくには当然しなければならない行いだった思います。

これがズバリ「世間よし」の実情だったのだと想像します。

世間よしとはその土地土地によそ者が受け入れてもらう必要不可欠な手段だったと。

 

私も地方で仕事をさせて頂く時は「私は所詮よそ者なのだから、何かその土地に還元していかなければ」と思い毎回参ります。

それは町興しの知恵、つまり言葉だけでは不十分なのです。

 

その土地の居酒屋で食事をして、スナックでムード歌謡を歌ってわずかのお金を落とすしても、世間良しとは到底言い難いのです。

 

これは実際には、なかなか難しい問題なのです。

だからこそ、これを徹底的に実行した近江商人はやはり偉大なのです。

 

 

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不動産個人間売買の大きな落とし穴

昨年末に知人から聞いた個人間取引についての怖い話をお伝えしたいと思います。

昨今、ヤフオクやメルカリ等々のサイトによる個人間取引が増加しているのは周知の事実です。私も特に昨年は多くの書籍をメルカリで買いました。

 

この個人間取引の対象が書籍であれば、購入した後の「瑕疵」と言っても汚れや書き込みといった程度のものです。

購入金額と比較して損得の問題はありますが、「本を読む」といった本来の目的が達成できないといったことはまず起こりえません。

 

しかし、これが不動産、特に土地だけではなく建物付きの物件だった場合の個人間取引には数々の大きな問題が付きまとい思います。

実際に実例を紹介しながらその点を指摘していきたいと思います。

 

昨年、ある方が所有する地方の古民家を改修して民泊施設を運営しようと計画を立てたグループがありました。

ところが改修、つまりリノベーションを開始してみますと、大きな問題が発生しました。それは、その古い建物が見た目よりも遥かに痛んでおり、修繕費用に莫大な費用が掛かることが判明したのです。

部分的にシロアリもかつて発生した痕跡があり当初の予算の数倍を掛かることに。

そこでやむをえず、改修を断念、つまり計画自体を断念したそうです。

実はこのケースは家を借りての民泊事業でしたので、その後、貸主・借主間の話し合いはある程度穏便に終わったと思われます。

しかし、これが売買の場合、つまり物件を購入した後=引き渡しを受けた後=残金決済した後でしたらどうなっていたでしょうか?

問題解決には数倍の時間と費用が掛かったと想像します。

 

次に、不動産の個人間売買における「売主」としてトラブルに見舞われたケースです。

 

知人の水谷氏(仮名)は、父親から相続を受けた北関東にある別荘に関して悩んでいました。その立地は市街地から離れ、別荘地といっても無名の場所でした。私自身その所在地を聞いても全くイメージが湧きませんでした。

 

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地元の不動産屋さんやリゾート物件専門の業者さんに売却したいと相談したものの見学者すらほとんど現れなかったそうです。

 

そこで彼は、地元の人々が日用品の貸し借りや売買の情報を掲載している「ネット掲示板」に「500万円で売却したい」と掲載したのでした。

するとある方からメールが来て新宿の京王プラザホテルのロビーで会うことになったそうです。

その方(仮にA氏)に早速お会いするとお子さんを連れた子煩悩そうな40代のよきパパさんでした。

A氏曰く、以前より子供を環境の良いで田舎で育てたいと思っていたこと、一点問題があって、今は200万円しかないので、手付金200万円で残金300万円は月々50万円の6ヶ月分割払いにしてほしいと。

人の良い水谷氏はこの申し出にのってしまいました。

さらには残金が払い終わる前にAさん家族の引っ越しを認めてしまったそうです。

 

実際の売買契約書は、インターネットから情報を得て水谷氏自身が作成したそうです。水谷氏は会社の総務部で働いているのでおそらく契約書を作ること自体はお手の物だったと思います。

 

その後、何が起こったか。

 

A氏が入居した後の残金は一度も支払われず、催促はすれど何ら連絡が無くなったというのです。

水谷氏が困りはてていると、今度は何と警察から電話があり、A氏を傷害罪で逮捕したので、家宅捜査したいと・・・。

登記簿上の所有者が未だ水谷氏になっていましたので警察が連絡をしてきたのでしょう。

 

水谷氏が警察立会いで別荘に行くと、そこには既に家族も誰もいない状態だったと、しかしながら、家の中は荒れ放題だったそうです。

庭には大量の何かを燃やした後が残っていたそうです。

 

警察曰く、A氏は多数の労働者をその家に、つまりタコ部屋として住まわせ、近くの建物解体現場に通わせていたと。

しかし、ある現場で元請けの業者との間に金銭の支払いに関するトラブルが発生し、言い争いの中でA氏が相手を刺し、事件になったというのです。

 

更にA氏は前科のある元暴力団組員だったそうです。何でも薬物も使っており、その薬物を家に隠しもっているのではと警察が家宅捜査を依頼してきたのでした。

 

実は、家を供与した(実際は供与したわけではありませんが)水谷氏も「共犯」ではないかと警察は疑っていたそうです。

 

A氏は、通常の売買、つまり不動産業者を仲介業者として入れては、自分が家を借りることも買うこともできないだろうと思い、個人間売買の掲示板で適当な物件を物色したのだと想像します。

 

業者を入れず個人間売買ならどうにかなると思ったのでしょう。

 

A氏は水谷氏が「売るに売れない物件」をもてあましていたことを見抜き、自分の思い通りの取引にもっていったのです。

更には、買主として怪しまれないように自分の子供も取引の現場で連れて行き、よきパパを演じたのです。

 

 

 

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5億円での投資先の選び方

時々お客様からこんな質問を受けることがあります。

 

「仮に予算5億円で不動産に投資するとして、5億円の一棟のマンションやビルを一棟買うのが良いのでしょうか?それとも1億円程度のものを5棟買うのが良いのでしょうか?はたまた、数千万円のアパートを複数買ってより分散させた方が良いのでしょうか?」と。

 

基本的に私の答えは何時も同じでして、

「1億円を5棟、2.5億円を2棟と仮に計画を立ててもその通り投資適格物件がタイミングよく出てくることはまずありません。よって、5千万円でも1億円でも5億円でも1,000万円でも良い物件が出てきたらその都度検討したらいかがですか?」と。

 

 相続対策で不動産を買う場合はまた事情が異なりますが、私は、優良なものが安くなったら何も不動産でなくともリートや株でも良いと思っています。

 

しかし、この「良い」という言葉が単純に国語的意味での「良い」ではありません。

 

見た目が良いとか、綺麗だとか、見かけ上の利回りが定期金利国債より高いとか言うものでもありません。

 

 そうです。そこで重要になってくることは、

「(その投資対象のことを)自分で本当に分かっているのか?」

更には

「自分の得意とする分野か?」

と言うことが極めて重要になってくるのです。

(そうです。これが一番重要かもしれません)

 

 私自身で当てはめれば、この「得意」であり「分かる」ということは、エリア的には関東エリアで特に東京と言うことになると思います。

 分野的には不動産(マンション、アパート、ビル)及びリートとなるでしょう。

これが私自身の得意分野で腹の底で分かっている範囲です。

 

 逆にITやバイオ銘柄のことはよく分かりません。

よって、この分野に集中的に投資することはありません。

昨年は、IT銘柄や製薬会社の銘柄が全世界的に上昇したようですが、1ドルも投資しておりません。

それでも全く後悔はありません。

 

 自分の本当の意味でよくよく分かっていない「もの」や「分野」に投資してうまくいったこともありますが、そのツケは遅かれ早かれやってきます。

(実際にやってきました)

理解していな「分野」や「もの」への投資は所詮一夜の夢となることが多いようです。

 

 皆さんの中で、理解していない「分野」や「もの」に何かのきっかけで投資し、今現在絶好調である方は、逆に相当な注意な必要だと思われます。

ここで謙虚になれるかどうかです。

 

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リアル面談に勝るものはない

昨年はリアル面談の重要性を認識した年でした。

 

去年の今頃だったか、勤め人時代の同期数人と飲んで金融、経済や投資の話しをしていました。

 

その時、私はなんとはなしに「今年は逆張り投資ができる年になるかもしれないから、頑張ろうぜ」と軽口を叩きました。

すると友人が

「お前のように逆張り逆張りばかり言っていてもそんなチャンスは10年に一度来るか来ないかで、現実的じゃないだろ!」と言われました。

まあその通りだが・・・・と思ったものでしたが、自分のプリンシパルを崩すことはできません。

 

ところが昨年は、誰しも予想しなかった新型コロナウイルスパンデミックが起こり、その恐怖もあり3月中旬に株価の大暴落が起こりました。

 

私は、10年の一度のチャンスだと確信し、全力で買いに入りました。

今日現在のところ良い結果が出ていますが、まだまだ現状を踏まえれば安心できないとは思っています。

 

そして、春以降、次は不動産だと構えていましたが、株価は急激に戻し、不動産が暴落することはありませんでした。

勿論、これは今のところの話しです。

 

今年はどうなるか。私は投資家としては期待しています。

 

そういったことをリアルにお伝えしたいと思い、年末に名古屋、大阪へ出張し、リアルにお客様と会ってきました。

勿論三密を避け、最大限の注意を払ってお会いしました。

 

仕事での出張だったので名古屋の「あんかけパスタ」を初めて食べた以外の観光的驚きはありませんでしたが、

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やはり顧客や取引先とリアルにお会いすることは重要だと思いました。

名古屋や大阪の不動産の現状を確認できたことも勿論非常に有益でした。

 

昨年、さんざんオンラインでミーティングを行いましたが、どうも私にはしっくり来ませんでした。

 

もう既に何年もの間のお付き合いをしている方や旧友との面談はオンラインでも問題ないのですが、初めて会う、または重要なことを話す時は実際会わないとダメだなと強く感じたことが度々ありました。

 

またオンラインセミナーも随分慣れましたが、どうもリアクションがないので、受けているのかどうかのか、主催者も私も分からずといった感が度々ありました。

 

ところで、私は不動産の分野にも、今年は大きなチャンスが到来する可能性有りだと思っていますので、その考えや戦略をリアルに相手と話し合えたことは実に良かったと思います。

さて、今年は、そろそろ銀行を回ろうと思っています。

 

 

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