新東京邂逅記 by 長谷川高

厳しい時代を生き抜く為の資産防衛と不動産戦略

初めての出来事

「初めての出来事」と言えば、桜田淳子を思い浮かべるのは、もう40歳以上
ですね(苦笑)。
ところで、先日、マンション分譲大手の大京が在庫を一斉に最大10%値下げ
すること日経新聞が報じていた。
これまでマンションの値引きは、定価で買ったお客様の手前、いくら建物が
完成した後の「残戸」でも、相対かつ内々で営業マンがお客様と行ってきた
ものです。
そうでなければ、数ヶ月から1年のタイムラグで先に購入したお客様から
猛烈な非難が当然出ますので・・・。
そういった意味では、この大京の判断は、業界では、正に「初めての出来事」
です。
今回の衝撃は、大京のマンションを既に買った人から、
他の分譲会社まで、相当影響が大きいと思います。
既に値引き販売を行っている中でこれを敢えて公に発表する意味は何だった
のでしょうか?
それだけ、もうにっちもさっちも行かず、せめて
大京は安く売るらしいからモデルルームにでも行ってみるか」
と思わせようという宣伝効果を狙ってでしょうか?
業界出身の私ではちょっと判断できない選択です。
流石、回収のプロ、先手必勝のオリックスグループということで
しょうか?
もう完成在庫が相当積み上げっているのは、各社も同じですし、
売れない物件は値引き販売以外に打つ手が無いのも事実です。
各企業の株価もジリ貧です。
私には、この夏から秋に掛けての業界大きな流れに業界(元?)
最大手の大京が自らの生き残りを掛けた大きな賭けに出た様
に感じました。
下記の今朝の東京市場の様子です。

東証大京が年初来安値 「マンション在庫値下げ」 不動産株軒並み安(NIKKEI NET)
(9時55分、コード8840)続落。3月17日に付けた183円を下回り年初来安値を更新した。一時は前週末比9円安の180円まで下げた。大京ダイア建設東証2部、8858)がマンションの完成在庫物件の値下げ販売を始める方針を明らかにしたとの22日付日本経済新聞の報道がきっかけ。今後、値下げ競争が激しくなるとの見方から収益悪化を警戒した売りが出た。報道によれば、下げ幅は最大10%になる見込みという。市場では「1社が値下げを始めると、他社も追随するケースが多く、今後は値下げの連鎖が起こる可能性がある」(クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリスト)との声が聞かれた。ゼファー(8882)やジョイント(8874)など他の不動産株も軒並み安い。業種別東証株価指数(TOPIX)は全33業種中、不動産業が下落率首位となっている。ダイア建も下げている。

大京の生き残りを掛けた選択が、業界の厳しい大波(うねり)の始まりに
なるかもしれません。
今後、不動産業界に与える影響は少なく無いと思います。

ということで、完成したマンションの価格は、
「もう値引いて買うのが当たり前」になったと業界大手が宣言しましたので
一般消費者もその前提で交渉に当たられたらよろしいかと存じます。
更に言えば、10%程度の値引きでは、まだまだ適正な価格とは言えない
物件も多くあるのも事実です。

長谷川高(デジタル不動産コンサルタントLTD.)