弊社のお客様のご職業はバラバラですが、
敢えて一番を上げれば、金融(銀行・証券)
関係の方々ではないでしょうか?
続いて、医療関係者、3番目が企業経営者。
続いてメーカーの技術者が何故か多いですね。
我々からすると、証券、銀行といった金融の
世界にいれば、不動産のことは、それなりに
ご存知なのかと思っておったのですが、
意外にそうではないようなのです。
仮に各種法令や税務、建築等のは
ご存知なくとも、例えば不動産市況ついては、
我々以上に敏感に捉えているのかと思って
いたりしています。
しかし、ミクロもマクロも意外に「別分野」
なのでしょうか、投資顧問分野や実需でのマイホーム
購入の際に沢山お見えになって頂けます。
(誠に有り難いことです。感謝です。)
確かに、不動産といっても
色々な側面があります。
かつての私の上司は、
「税金(税務)を制するものが不動産を制する」
とよく言われていました。
未だに全く同感ですが、
最近では、もちろん
「金融を制するものが・・・」
とも思いますし、実務のレベルでは、
「細かい段取りと交渉力が・・・」
とも感じます。
更に言えば
「最も大切なのは人間力か・・・」
(不動産は人と密接に繋がっていますので)
とも言えます。
*********
また不動産投資や証券化の分野では
不動産と金融は融合しておりますから、
作業は不動産と金融の其々の専門家
の共同作業です。
それ故、お互いに知識の交換は
当然進んでいるのかと思っていました。
一方、銀行の不動産担保融資は昔から何ら変わらず
メインの融資スタイルですし、
ノンリコース・ローンを盛んにやった
部隊は少なくとも不動産に精通していたはず
でした・・・・が。
*********
しかし、ここにきての各企業の破綻を見ている
とお互いに過去の教訓が活かされていなかった
ように思えます。
元証券マン、金融マンの幹部が経営を握って
いる不動産企業の破綻がチラホラ見受けられます。
不動産(市況)に関して「怖さ」を知らないというか
超楽観主義に立って経営を行っていたように
思います。
(つまり、不動産のプロでは無かったということです)
**********
やはり、不動産と金融は、結婚して同居していても、
それぞれの分野の専門家は其々に存在していて、
社内で綱引きをしていたようなのです。
海軍と陸軍の連携が上手く機能しなかった太平洋戦争
のようなものなのでしょうか・・・。
近年「自称、他称不動産のプロ集団の破綻」は、
「金融の激変を読みきれなかった不動産のプロ」と、
「未だ不動産(の怖さ)を理解していない金融のプロ」
が引き起こした結果のように感じます。
**********
これからの時代は、金融と不動産、不動産と金融、
両方の「真の怖さを知り」、「真の知識をもった」専門家が
数多く育成されなければなりません。
育成といっても、これは経験しないと駄目ですね。
本を読んでも駄目、評論家でも駄目、自ら実行して
失敗を重ね血を流さないと駄目なのでしょう。きっと。
個人(金融商品)投資家、個人不動産投資家の皆さんも、
これからマンションや戸建を買おうとしている方々も、
エセ評論家、エセ金融のプロ、
エセ何でも金融プランナー?、
そしてエセ不動産の専門家
には、くれぐれもお気を付け下さい。
********
PS.
個人投資家の方が、金融商品にしろ、不動産投資にしろ
相談相手が本物かどうか、単なる評論家かどうかを見分ける
ことは、簡単です。
相談相手が、どれでけの自らの資金を投資しているか、
そして失敗した経験があるか?
そこをお尋ね下さい。
成功体験だけの自称専門家、これこそ間違いなくエセ、
つまり偽者でしょう。これは断言できます。