Japan Far East Real Estate

Hasegawa Real Estate and Economy, Inc.

H氏お世界経済弾丸紀行(第6回)

引き続き、H氏のメールが届きました。今回の世界経済弾丸紀行もイスタンブールからロンドンです。どの程度100年に一度と言われる経済危機を受けているのでしょうか?

H氏の紹介:
旧帝大○○大学出身。学生時代は格闘家でもあった。あの武藤敬二や小川直也と学生時代に引き分けている!!大学時代の専門は生物であったが、就職先の勝手な判断と都合でなぜが不動産業界へ(?)。現在は不動産会社のオーナー兼役員。もちろん現役の一流不動産プレーヤー、かつ個人投資家(株&不動産)。以前、私と同じ某CI(現在ADR再建中)に所属していた私の先輩。
今回、100年に一度と言われる世界経済危機を実際に自分の目で確かめようと2009年8月、約1ヶ月に渡り弾丸世界旅行を決行!


8月11日:火:イスタンブール:快晴

日本では、静岡での地震兵庫県の大雨で死者が出ているという中(この地でも日本語で話しかけられる方には、地震は大丈夫かと聞かれるのだからNEWSの流れの速さに驚く)、ここイスタンブールは、気温32度快晴。マルマラ海から吹く風は、ちょっと冷たく、心地よい朝である。

いつものように、一泳ぎしてから今日はイスタンブール探訪である。
旧市街の世界遺産はもとより、ニューシティのレジデンスまで見ようというのだから、気合が入る。

ここ、タクシン広場は交通の要所でもありここからスタート。
まずは、ナクビルという公共交通のクーポン(:ディポジット6TR:500円スイカのたぐい)を購入。
これに乗って、フレキュエルという地下を走るケーブルカーでカバタシュ(新市街地のフェリー乗り場)へ。ここでトラムへ乗り換えて旧市街地へ行く。

お目当ては世界遺産に指定された、
1.ブルーモスク
2.アヤソフィア
3.そしてトプカプ宮殿である。

それぞれの歴史をインターネットで予習したので、非常に楽しみである。
ここで、それぞれの歴史であり、コメントを聞くよりこのレポートを読んでいる諸兄は、生きた情報が欲しいだろうから、ここでは割愛する。

さて、ブルーモスクへ向かって歩いていくと、

英語で話しかける気の利いたおじさんと出会う。当初はバリバリの警戒感で接したのであるが、なかなかの日本通で最初から自分は近くでトルコ絨毯をあつかう商店主なのだが、モスクを案内するのでぜひ、自分の店に寄って欲しいと言われる。
それであれば、彼の赴くままにモスクの案内を受ける。入場は無料であるが、入場には相当の観光客が並んでいたのだが、彼は「こっちこっち」とショートカットを指定・・・(^^;)大丈夫?

問題なくショートカット成功。
・ ・・このモスクの素晴らしさは、個別に確認いただきたい。
モスクの事をご存知の方もいると思うが、その塔の数(一般的に2本)で位が決まるそうなのであるががここにはメッカと同じ6本作ってしまったので、その後メッカで一本追加建設したという逸話があるそうである。

その後、案内人の店主の店:GAYAに行く。
100万円以上する素晴らしいトルコ絨毯を、何品も勧められた後、自分でも気に入った運気を上昇させる「孔雀」をモチーフにした「HEREKE」を自分の会社へのお土産に購入。
ブランド名は認識していたが、この値段はおってインターネットで調査しよう。

店では、店主:街角ウオッチャーのハッサン氏から最近のトルコ事情をヒアリング。
1.景況感について:やはり欧州の景気が悪いので観光客も減っている。売り上げは昨年よりも激減。
2.経済成長率はここ5年、毎年7.5%以上を記録していたが今年は2.5%減を予測。成長から下落。これは、だいぶ落ちたという感じ。
3.トルコでは1999年に地震があって、それ以降の建物は新しい建築基準で建設されている(日本で言う昭和57年の新建築基準法みたいなもの)。ということで、新基準法の建物が人気がある。
4.以前は知り合いのトルコ人の名義にしているなんていることがあったが、不動産の外国人による所有が認められたので、最近は外国人の購入も多いようだ。
5.アジアエリアのボスフォラス海峡に面したエリアは、高級別荘地で10億円なんていう物件もある。最近販売中の新市街地にあるレジデンスは130?で、一億円なんていう物件もあるが、イスティクラル通り(繁華街)の中古物件(もちろん旧耐震構造)は、100?で、3000万円くらいで取引されているようだ。

ということで、所有権の法的効果。および、所有するための経費と、その後のランニングコストがわかりませんが、住みやすい環境と安定した国家。そして、今後トルコリラからユーロへの変更によって必ずインフレになることを考えると、不動産投資はおすすめかもしれません。

その後
アヤソフィアビザンチン帝国(AD550年ころ)に立てられた施設。

残念ながらトプカプ宮殿(あのハーレムがあった)は火曜日定休日で見られませんでしたが、やはりビザンチン帝国時代に建設されたという地下宮殿を見学。メデゥーサ(偶像支配を否定するために)の顔を横にした上に柱を立てるなど、当時の思いを忍ばせる貴重なものを見ることができた。

過去、ローマ・アテネにも行って同時期の施設を見る機会があったが、ここイスタンブールは、旧市街にコンパクトにまとまっており、観光のしやすい街である。
わざわざ、ガイドを頼まなくとも、いろいろなツアー客にまじって解説を聞くこともできる。
その後、新市街へ戻り、トルコの迎賓館として現在も使われているドルマバフチェ宮殿を見学。それなりに古く・素晴らしい施設ではあるのだが、さきほどまで見た施設があまりに素晴らしかったので、ちょっと食傷ぎみ。ここは、現在も国の施設として使用されているので、バッキンガム宮殿を思わせるような衛兵交代の儀式がある。
衛兵は、身じろぎもせず立ち続けるのであるが、その後ろに常にもう一人の衛兵が・・・。
彼は何をするのか?
と、思いきや、ずっと静止し続ける衛兵の顔の汗をふいたり、身つまいを整える役目のようである。

旧市街→新市街をまわって、アジア地区にフェリーでいきたかったところであるが、ドルマバチェフ宮殿の入場に時間がかかったために断念し、タクシンまで戻ってレヴェント:メトロシティというニュータウンに向かうことにする。

ここは、イスタンブールの大型SCである。世界からのブランドが集まるSCとフードコート、そしてマークス&スペンサーが入居している。残念ながら日本ブランドは無かった。どこにでもある、ZARAなどは、多くの人であふれているのだから、ユニクロでも十分成功する気がする。
私は、このような体型なので、日本国内でスーツを購入することができない。必然的に海外ブランドおよび、海外で服を購入しなければならないのだが、海外ブランドスーツの多くは、ここトルコ製であることが多い。トルコ絨毯にも代表される手先の器用さが生かされる仕事なのか、地元ブランドのスーツの仕立てや生地はどれも素晴らしいものが多かった。値段も50000円くらい。十分お手ごろである。

気候もよいせいか、日本のクールビズのような中途半端な格好ではなく、ビシッとスーツとネクタイのビジネスマンと出会うことも多い街である。

さて、レヴェントの街を見学。ヨーロッパエリア新市街の丘の頂にあるのでイスタンブールの街を一望できる。周辺の新しいビルデイングや建設途中のビルを写真に収める。どこの町に行ってもなのだが、絶対観光客が写真を撮らないような場所で、一所懸命シャッターを押すので、時に怪訝な顔をされる。
以前、ヴェニスに行ったときのことであるが、道路を掘っくり返して下水道と電気・およびインフラの工事をしていたので、興味深く何枚もシャッターを切っていると、みんな何を撮っているのと尋ねてくる。
私が「イッツ ア ドレイン」というと、納得顔。

ニューヨークでも、ロンドンでもここイスタンブールでも空地:あきちを撮ってる日本人はいないだろう、
メトロシティのタクシン側の隣接は、広大な墓地がひろがっており、開発の余地はその反対側レヴェント四丁目方向に限られる。後背は綺麗な低層の住宅街が広がる一画。高層ビルの建築は、眺望や景観の規制でもあるのか見当たらない。
このレポートはトルコエアー内で、執筆中であるが、飛行機の中から見ると、高層マンションがどのエリアに点在するのか。結局市街地中心部には開発の余地がなく市街地が膨張していく様がよくわかる

20時にホテルに戻り、近くのバーで食事。
ホテルに戻って、イスタンブール最後の夜を振り返る。

アルゼンチン・南アフリカの国などとともにBRICSに次ぐ新興経済国として注目をあつめているトルコであるが、確かに納得できる。
アヤソフィア(当初キリスト教の教会として建てられ、そのごモスクとして改修。現在は無宗教の施設として管理されている)に代表されるように、多くの国民はイスリムであるが、他宗教を認める懐の広さ。
特に伝統を守りながらよい物を吸収していこうという貪欲さはすばらしい。
多くの観光資源を持ち気候もよいため年中観光客がおおく、多くの外貨を吸い上げている。因みに買い物は、すでにユーロでの支払いでも可能な店が多い。大きいSHOPでは米ドルでの支払いをOKにしている店もあった
イスタンブールは、物価の高い街であるが、今後ユーロの導入によってますますインフレが進むだろうから、トルコ投資は面白いのではないだろうか。
私も、個別の株式はともかくトルコリラ投資は考えてみようかと思っている。

唯一マイナス材料は、全体的に治安はよいのであるが、地政学的にイラクに面していて、遊牧民バスク人独立問題をかかえるなど、国としてリスクやアキレス腱を抱えている。

イスリムの国でありながらNATOの一員として米国に寄っている難しい国情もあるので、
公的施設の荷物の監視、民間施設でもメトロシティのような大型SCは必ず手荷物検査がある。大きな事件が無いように、常に厳しい監視がされているが、もし、イスティクラル通りで、自爆テロでも起ころうものなら、国としての信頼は相当な打撃を受けることになるだろう。
これから今まで以上に注目をしていきたい。


8月12日:水:ロンドン:曇時々雨

さて、朝5時に起きて七カ国目の訪問地:ロンドンに向かう。
イスタンブール空港も厳しいチェックであるが、Fクラスなので難なくイミグレーションも通過。そのまま、美しいトルコ航空の女性職員の運転する車でFクラスの専用ラウンジへ。因みに、決して汚いカッコウをしているのではないが、ヨレヨレのポロシャツに安物のスラックスなので、傍目にみてもあまり金を持っていなさそうなカッコウである。
やはり、どこでも身だしなみは大切。それなりのカッコウで、搭乗すべきであると反省する。

Fクラスラウンジでは、先ほどの職員以上に美しい職員に、出迎えられる。何しろ全員が、オスカー(モデル事務所の)かと、見まごうばかりの女性である。トルコ投資を始めたい理由はこんなところにもあるのか・・・(^^;)。

トルコエアーのFクラスラウンジも素晴らしく十分に満喫したあと、出発5分前にまた職員の運転する車で6名の乗客とともに搭乗を開始。
シートははじめてのフルフラットシート。他の乗客は、すぐにベッド状態にして寝ているのに、唯一の子供のようにはしゃいでいる私だけが、目がギンギンして朝からシャンパン・白ワインを飲んで、朝食を食べていた。因みに先ほどのラウンジでも勧められるままに、食事をしたのだった。
映画も合計25番組。洋画で見たいもののあったが邦画を選択。

仕事もしながら過ごした機内ではあっという間に4時間が経過。

いよいよヒースローに到着である。

イミグレーションは専用カウンターに通され並ぶ事無く難なく突破。
荷物のピックアップのため、バゲージクレイムに並ぶ。

ところが待てどくらせど、出てこない。
普通プライオリティのタグの物は、いち早く出てくるものとおもっているから、ドンドン不安が募る。
「やべぇ。イスタンブールで積み残しかよ!そういえば、またヘビーとか言ってたなぁ・・・(− −;)」
トルコエアー探さないとと、思い始めたときにバゲージの先頭でFクラスで見かけたご婦人を発見する。「彼女もまだなんだ!?」
彼女は、「SEX ANG THE CITY」のサマンサのようで、非常に人目を引くような方である。思わず声をかける。
私「荷物遅いですね」
サ「そうなの、ヒースローのバゲージは優先順位関係ないから困るわ!」
と憤慨していた。
サ「ところで、あなた日本人?どうしてイスタンブールから?仕事?」

私、現在の状況を説明。彼女はファッションデザイナーをしているとの事。そんな話をしていた時に、ようやくお互いの荷物を発見。無事にロンドンに入ることができた。

ポンドをあまり所有していなかったので、タクシーを使わずヒースローエクスプレス(NEXみたいなもので、空港―パディントン間を20分ノンストップで結んでいる)で市内へ。
タクシーに乗り継ぎ、ロンドンの宿:セントジャイルズ(ST GILES HOTEL
)にチェックインする。
ここは、ホテルは古くて、部屋は狭くて(13平米くらいか)、ましてや今回わかったが各部屋に、インターネット回線が繋がってなくて、ボロボロなのだが、立地はロンドンの中心地:メトロのトットナムコートに歩1分。それと上海編でも書いたが、地下4階に球技場とジム。地下2階に、サウナとプールがある。
ロンドンでプールつきのホテルを選択すると、非常に高いホテルしかないのだがここはビジネスホテル並みということで、優先順位からいつも、ここになってしまう。

相変わらずのはっきりしない天候(くもりのち雨)と、古い街並みだが、人があふれていて非常に安心できる街。「あ〜、またこの街に帰ってきた(:くることができたでも良いが:笑)」そんな事を、思う街である。

それは、あまり街が変わっていなくてどこに何があるかわかるからという安心感もあるのだろう。人々が何度もロンドンを訪れる気持ちがわかる。

さて、明日から2日間で人とあったり、ロンドン五輪会場を見たり以外と時間はない。
まずは、ロンドンの楽しみ。エンターテイメントである。どうしても見たいミュージカル三本のうち、最低二本はみたい。あと、もう一本話題作があったのだが忘れてしまった。。。。
1.WE WILL ROCK YOU
2.マンマミーア
3.レ・ミゼラブル
1は、今回、初めて見るミュージカルで一番の話題作である。トットナムコート駅前のDOMINIONN シアターなので、当日券(48£)をゲット。
2・3は、すでにNY・日本でもみているのだが、特にマンマは先日映画にもなり、未だにロンドンでも開演中ということで、これもロンドンで見たいと思っている。

今日はロンドン慣らしの一日なので、オックスホードストリートを西行こう。まず驚いたのは、トットナムコート駅前で再開発が進んでいる事。すでにオフィスが一棟建設終了し隣接も工事が進んでいた。反対側も仮囲い中。また何年後かが楽しみである。
古い街並みがつづくストリート沿いには、いろいろな店が軒を連ねている。この一画をしめるのがユニクロだ。H&Mのならびにあるところはまさに銀座と同じである。当日、覗いて見たが人がいて、賑やかであった。メイドイン チャイナのタグがあり、これが日本発のブランドとして、ロンドンっ子には定着をしているのだろうか?

リージェントストリート・ボンドストリートは日本でも有名なブランドストリート。
お目当てのブランドをチェックや試着しながら、ピカデリーサーカス・中華街で蝦焼きそば食べて、コベントガーデン・ソーホーを抜けてホテルへ帰る。

ホテルのプールで、ここ数日のなまった身体に気合を入れるべく、ジモティに混じり、FASTコースーで40分:2kmを完泳。つい、こいつらに負けてたまるかという気になり、抜かれないようにするため、終了後かなりぐったり。
部屋に戻って30分仮眠して、お隣のドミニオアンシアターへ。
今日の開演は19:30である。
「WE WILL ROCK YOU」

http://www.wewillrockyou.co.uk/
タイトルのとおりあの、スーパースター:QUEENの楽曲を使ったミュージカルである。
内容は割愛するが、休憩挟んで3時間。最後は、みんなで大合唱して大盛り上げで終幕である。
やっぱりQUEENは偉大だった。と、やはりロンドンっこは大人から子供まで大好きなんだと感じた一瞬であった。

時計は22時半。まだ、ロンドンパブに行けていないがイスタンブール時差を考えると、既に0時半。ここは我慢してホテルに戻る。
明日は11時アポイントが入っている。

明日の準備をして、0時就寝zzzz。

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