新東京邂逅記 by 長谷川高

厳しい時代を生き抜く為の資産防衛と不動産戦略

ある天才的詐欺師

週末ですので軽い話題を。


不動産業界に20年もいますと、詐欺師的な人には何度となくお会いしたことがあります。
詐欺的な「プロジェクト」を含めれば相当な数に・・。


しかし、大体が詐欺的話しは常にウマすぎる何かが存在しますし、そういった方の顔や目つきは、やはりどこかおかしいものです。


よって、自分はあまりそういった「ウマイ話し」にはひっかからないと自信があったのですが。


以前、友人(後輩)の結婚式にお招き頂きある地方都市に行ったことがあります。


その友人から事前に「式の時の長谷川さんの隣は鷹林さん(仮名)が座りますので、ぜひ名刺交換して下さい。実は・・・・」


実は、この鷹林さんはその地方都市の名家に生まれ、京都大学を出て、通産省に入り、その後ハーバードの大学院に留学しMBAを取得、その後会社を起業する為に通産省を辞めた事業家であると。当時日本に進出してきた米国系大手企業専門の経営及び建築コンサルタント会社を経営しているということでした。


私の友人は、その方とあることで知り合い、偶然出身地が同じであったため意気投合し、更に気に入られ既に色々と仕事を貰もらっているというのです。


友人は設計事務所を経営しており、鷹林さんがもってくる外資系企業の東京本社ビル計画や迎賓館建設計画等のプランを入れているとことでした。


「随分凄い人と知り合ったな!是非名刺交換させて貰うよ。有難う!!!」と私。


当時、不動産市況はドン底で、久しぶりに聞く景気の良い話でした。


しかし、式が始まっても鷹林さんの席だけが空席のままです。


「忙しい人だから遅刻かな・・・」


と思っているとフランク永井のような声で「遅れてすみません」と現れました。


正に見るかに品のある元エリート官僚といった感じの方でした。
銀座の英國屋で仕立てたようなスーツにネクタイ。
特にネクタイが七色に輝きステキでした。
また通産省を若くして飛び出す起業家としての「丹力」もその体と顔つきから確かに感じました。
「これは凄い!確かに大物だ!!」


それからが大変でした。


「しばしご歓談を」の合図で業界関係者(建築、設計、不動産関係者等々)は新郎新婦に誰も酒を注ぎに行かずにその鷹林氏の所に長い列を作りました。名刺交換を待つ列です。異様な光景でした。


当然私も並びました(笑)が、新郎の大学時代の有名指導教授までも何故か列に加わっていました(笑)。凄いオーラだったのです。


式の途中で私は隣席であることを良いことに何かと話し掛けては「なるほど!凄いですね!」と感服し大きく頷いていました。
(今、冷静に考えるとどれもどこか辻褄が合わないおかしな話しではあったのですが・・・まあ、男女間で例えるならば、「その男の雰囲気にやられたの」といことでしょうか。)


兎に角「東京に戻りましたら、再度ご挨拶にお伺いさせて頂きます。」と。


その後、東京に帰り、年末でしたが新婚の友人に「鷹林さんの事務所にぜひ一度一緒に行ってくれ」と速攻で依頼しました。


しかし、忙しいのかなかなかアポが取れず何時の間にか年が明けてしまいました。


新年を迎え再度依頼の電話入れました。
「お前、忙しいのは分かるけど早くちゃんともう一度紹介してよ!」と私。(相手が後輩君なのでこんな口調でした。)


すると友人曰く
「実は・・・・長谷川さん、昨年末から少しずつ分かってきたのですが・・・鷹林は・・・前歴のある詐欺師ということが分かりました・・・・」
「えっ!?」
「学歴も通産省も全部嘘でした・・・・」
「お前と同じ○○県出身というのは?」
「それは本当なのですが、実家は名家ではなく牛乳屋で、高校もろくに行っていないようで・・・」
「えっ〜?牛乳家?山ももっているんじゃないの!!!、しかし何で詐欺師だと分かったの?」
「約1年前からスタートしているプロジェクト(外資系企業の本社建設等々のこと)が全部何一つとして進まないので、疑問に思った(コンサル契約している)ゼネコンが独自で調べたら・・・・前歴のあるプロの詐欺師だと・・・」


「実害は?」

「うちは人件費だけですが、ゼネコン各社は一社当り数千万円のコンサル料を既に払っていまして・・・総額数億円、彼にやられていました・・・・」
「・・・・・・・(無言)」


その鷹林は既に逃亡、その後八王子の山の中のアパートに家族と隠れているのを発見したが、既に所持金は数万円のみ・・・・。


明らかにこれは詐欺行為ですが、詐欺を法的に立証するのは非常に難しいそうで、ゼネコン各社は、損害賠償請求も諦めるしかないと。


しかし、これには凄い続きがありまして、この鷹林(仮名)はその後「流通企業専門のコンサルタント」になって世間に復帰しました。
クライアントは大手一流物販店が幾つも既に付いており、もちろん社名も本名も変えてですが。


ところがどっこい、上には上がいるもので、同氏から建築コンサルタント時代に被害にあった「あちらの世界」の方が一人いて、その方だけは、その流通コンサルタント会社から月々それなりの顧問料を貰っているらしいのです。


過去の彼の経歴をばらして再度廃業に追い込むよりも(生かして顧問料を貰う方が)メリットがあるとふんだのでしょう。


私は、自分では人の真贋は見抜ける方だと思っていたのですが、あの詐欺師だけは少し話しただけでは、全く1%たりとも見抜くことはできませんでした。
正に雰囲気、話術、その他天才的詐欺師でした。


あんな人間が不動産取引に現れたたら、私は見抜くことができるでしょうか?
今なら見抜けると職務上言いたいところですが、当時のことを考えるとあまり自信がありません(笑)。

***

PS.

あのマラソンの瀬古さんも矢沢永吉さんも不動産詐欺の被害にあってしまいました。
現在のような不況下には逆にオイシイ話しがけっこう出てきますが、殆どがまあ上記の様な話しです。

皆様のお知り合いで、不動産で困っている方(いや危ない橋を渡ろうとしている方が)がおられましたら弊社をご紹介下さい。
第3者的には間違いなく見抜くことはできます。何故なら我々は舞い上がっていないからです。
男女間における恋する女子大生ではなく、疑り深い父親の眼で相手の男を判断します。
(当り前か)

皆さんは、こんな鷹林氏のような方に遭ったことはありませんか?

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