新東京邂逅記 by 長谷川高

厳しい時代を生き抜く為の資産防衛と不動産戦略

アジア弾丸紀行 by 長谷部裕樹(番外:リスボン編2)


はじめに
私が公私共にお世話になっている長谷部裕樹氏によるアジア弾丸紀行です。
長谷部氏は東北大学卒業後、リクルートリクルートコスモスを経て現在は外国人・留学生に特化した人材紹介会社「オリジネーター」代表です。
大学時代は柔道部で活躍。小川直也、全日の武藤敬司とも対戦し引き分けた方です。
ダイナミックに成長するアジア諸国の最新(不動産)事情を!いざ!(長谷川)



8月15日 リスボン晴れ 29℃


二日間で、リスボンスポットを回ったようなので郊外の街シントラおよび、ユーラシア大陸の最西端ロカ岬を目指すことにする。


また、昨日フロントで聞いた海水浴場も検索し、水着をはいて出発。
最寄駅マルケッシュポンバル駅からジョルディンズールジーコ駅で、国鉄に乗り換え。どうも昨日729番バスの終点は、この国鉄沿線であったこともわかった。


さて、ここからシントラ行の電車を待つのだが、どうも行き先にそれらしき案内が見らたらない。駅員に聞いても、今一つ伝わらず要領をえないので、逆方向と思われるリスボンオリエンタル駅へ。


この駅、リスボン中心部より離れている(当然中心部では開発もできないだろうから)。時間の関係で降りることは無かったが、駅周辺にはオフィス街もちらほら散見される。ホテル周辺もお知らせも生保のオフィスや、ビジネスマンも見られ、工事のお知らせ看板や建設現場がみられるので、マドリッドのような不動産バブルがはじけて工事全面ストップなんてことはなさそうだ。


ただ、駅前というのに、まだまだ空地がある。ポルトガルの人口1000万人。その中でリスボン圏に200万人というからそれなりの経済圏であるのだが、観光客の活気を除くと今一穏やかでのんびりしているように見える。


雑感はのちに述べるとして、まず、オリエンタル駅から、ポルトなどの地方都市への電車はわかるのだが、どこにもシントラ行の電車が見当たらず、駅員に尋ねることに。
漸く、要領が呑み込めたのが、途中で乗り換えが必要なことであった。


同じ方面の電車なら何本か見過ごしたのにと、ぶつくさ言いながら、指定された電車に。乗るかえのタイミングが今一わからず、うっかり寝過ごすわけにもいかず、耳を研ぎ澄ますとそれらしきアナウンスが。
無事乗り換えをすませ、目指すシントラ(14世紀王宮の別荘地)に到着。
ここまで来ると、完全な田舎街である。遠くに見えるのが8世紀に建設されたという城跡だろうか?


駅前には人が溢れ、こぞって90分の観光案内バスに乗り込むのだが、目的は違うのでやむを得ずタクシーを使うことに。
運転手に、事情を話し、シントラの名所巡りとロカ岬までの運賃を尋ねたところ25€という。
即決で乗り込み、レガレイラ宮殿・ベーナ宮殿・そしてさきほど駅から見えたムーア城跡を回り、ロカ岬へ。


高台からみたシントラは、まさに田園都市の趣。別荘地でもあり、冬の間の避寒地になるのではという非常に綺麗な街でした。


さて、一路ロカ岬へ。
車を走らすこと40分。岬の灯台が見えてきた。見たところ、駐車場にはタクシーがいる気配がないので、そのまま運転手に残るように指示。快く了解。待ち時間のチャージなど言わないところが嬉しい。


ここロカ岬は、ユーラシア大陸の西端:北緯38.47度・西経9.30度である。北緯でいうと日本の仙台あたりか。
また今回、ジョホールバル(北緯1.29度)にも行き、ユーラシア大陸の西端と南端を同じ旅程で二つ制覇したのは感無量であった。


岬には、ルイスデカモンイスの「ここに地終わり・海始まる」の詩が。突端は霧でなかなか景色が見えない。と思ったが晴れ男の実力を発揮しみるみる霧がはれ、その切れ間から見えたのは、まさに断崖絶壁の突端にたつ灯台でありました。
一般の観光客並みに、来たという認定証をいただき、元来たタクシーで海辺の町:カスカイスを目指す。
運転手にはお礼のチップを含め50€を渡し、カスカイスの駅へ。
この時点で、すでに2時半であるが今日は朝食べたコロッケ二個。急にお腹が空いてきて駅の売店で、パン二個を購入。
列車の中で、もそもそと食べてみる。
一個はピロシキのようなひき肉入りのパン。もう一つは、昔懐かしい魚肉ソーセージパンでした。二個で2.5€:300円。


カスカイスからリスボンに戻る途中。この旅の目的のひとつ、ポルトガルで海水浴へ行くことにする。
カスカイスから、


フロントで教えていただいたいくつかの最寄駅の中で、一番カスカイスに近い、カルカベロス駅で下車。駅を見渡すと、小さな娘さんと浮き輪を持ったお父さんに遭遇。この後についていけば海はあるなと直感し、付いていくことに。



ありました!
日本でもよく見かける海水浴場の風景です。


3日ぶりに泳げる喜びと、綺麗な光景に思わず興奮です。
家族連れは、車できているようで海岸線から少し入ったところにある駐車場は満車。でも、無料のようです。
日本の海の家よりもお洒落な、カフェテラスも満員です。
きらびやかなパラソル。エーゲ海のものとは違いますが、ほのぼのとした海水浴場。


一人で来ているので、荷物の心配もある。その為、家族連れの真ん中に陣取り、ちゃっかり荷物番もお願いし、快く引き受け頂く。
さあ、泳ぐぞ!
気温29℃。水温は冷たい!:20.7℃。
ただ、久しぶり(三日ぶりだけど)に泳いで、ビーチで甲羅干し。
また、泳ぎにいって甲羅干し。
そんなことを繰り返しているうちに、ふと気づいたことが。


海の中に使っているものも若干名いるが、大半はビーチでサッカーなどに興じている。
ましては、ゴーグルなんてものもって、ガンガン泳いでいるのは私一人であるということ。
みんな、泳ぎにきているのではなく、甲羅干しと、海に遊びにいているのです。


リスボンは、テージョ川の河口に位置する街で、その河口から離れれば離れるほど、海の水は綺麗になる。


大西洋の海の感想は、湘南よりは綺麗だが、さすがに沖縄には勝てません・・・。
2時間あまりの滞在で十分におよぎ、甲羅干しもできました。時も6時。まだまだ太陽は高いですが、ホテルに戻ることにしよう。
ハワイのように、シャワーもあるわけではなそそうなので、体を乾かしてそのまま駅に向かう。
途中これから、泳ぎに行くグループに遭遇。おいおい、もう6時過ぎだぜ。と思うものの、みんな、まだまだ帰る様子なし。みんな元気です。


カルカベロス駅から、ジェロニモ修道院を横目にリスボン:カシスドソーレ駅へ。
そこから、メトロに乗り換えてマルケシュボンパル駅に戻るのだが、ホテルに戻っても水もビールもないので、行きに見かけたズーロジーコ駅の売店で購入し、最寄駅に戻る。
コンビニもなく、みんなどこで買い物をしているのだろう?


未だ未だ明るいがホテルに帰ったらすでに、時計の針は8時を指していた。


急ぎ、シャワーを浴びて着替えて、バークシャシアードの駅へ。
9時ようやく、夜になり街のレストランも活気を取り戻してきた。
サンタジュスタEVやサンジョユジョ城もライトアップされて綺麗だ。


パレタ通りのテラスに入る。
今日は、昨日食べそこなったパエリャを食べよう!
日本を離れて三週間。和食を食べたいと思ったことは無いが、確かにラーメンや、チャーハンが恋しくなる気分である。今日のシーフードパエリャは、合格点。

なにやら、川沿いのコメルシオ広場でイベントが行われたようで、人が続々とフィガロ広場に向かって歩いていく。もちろん、レストランもいっぱいに。観光客が中心だろうが、夜の10時というのに渋谷のセンター街を思わせるようなこの賑わい。
この店の会計を済ませ、もう少し周辺を散策。
フィガロ広場近くの、テラスにはいり、モヒートを一杯:7€。
ミントの香りが心地よい。


9時に暗くなり、すでに11時。まだまだ人は盛り上がっているが、海水浴の疲れも手伝い眠くなってきた。だるいのでタクシーで、ホテルに戻る。
シャワーを浴びる気力もなく、何とか歯磨きだけはして就寝。
8月16日 リスボン 晴れ32℃
昨日までの3日間が充実していたので、今日は何をするかと、ホテルで10時近くまでゴロゴロ。


まずは、郊外の街を見に行こう。おとといベレンの塔を見た後、729番のバスに乗って新興住宅地を垣間見ることができたが、今度は地下鉄:アジュール線に乗って最終駅オディバレス駅へ。
ここは、リスボン空港にもほど近く。高速のインターチェンジもすぐそばに見える。
旧市街からは40分ほどで着いたが、職場は新市街だろがそれでも乗り換えして4〜50だろうか。


地下鉄が高架になり、そこからも街並みを見ることができるが、山裾の丘陵地にひろがる戸建群と、8階建て程度の中高層住宅が整然と整備されている。


超高層住宅がないのは空港の近くだからと推測できるが、それでも日本の郊外にある住宅地と比べても、遜色のない光景である。
日本との違いと特徴的なのは南向き信仰が無いので、向きにこだわりのない事。つまり、日本のマンションと違い開放廊下というものが無いので、廊下を挟んで東西・南北に向いた効率の良い、住宅棟の配置になっていることである。
因みに赤道直下のシンガポールは、基本北向き信仰。最悪なのは、いつまでも暑い西向きということであった。


駅を降りてみて、探索を開始。
駅前のコンドミニアムは、竣工したばかりのようで未だ入居が開始されていないよう。


お隣は、すでに入居が開始され、一階にはSCが。
なんとなく安心する。品揃えは、野菜・肉・魚(豊富にとれるし)は日本と比べても安め(但し筆者の目線は港区価格だが)。
その他、必需品と思われる生活雑貨は大量消費される日本のほうが、3割程度は安いだろうか。
特定の日本食材とかを言わなければ、日本と同等程度の食生活は営めると思うが、平均給与は低いのだと思う。


到着後、すぐポルトガルの事情を把握すべくインターネット等でも調べたが、現在の国債の格付けは、スペイン・イタリアよりも下。さすがにギリシャよりは上であるが、それでもEU中央銀行や、IMFの管理下である事は間違いない。
リスボンと郊外では違いもあるかもしれないが、昨年のバルセロナと比べても若者の効用は進んでいるように見えるし、マドリッドのように建築途中のSCやビルが廃墟化しているという光景を見ることもない。
特に旧市街では、土木工事なども行われていたし作業員はポルトガル人のようにも見える。


ポルトガル国民からしてみたら、「ギリシャのように国民の40%を公務員にして国家を破綻させた国と一緒にしてほしくない。」という感じではないだろうか?


産業構造と、雇用環境をもう一度調査してみたいものだと。
考えながら駅に戻り、また同じアジュール線(ひまわりマーク)でマルケシュポンバル駅へ。
リンハス線(カモメマーク)乗り換え、テリオドスパコ駅へ、ここからフェリーにのって、
テージョ川対岸のバルレイロ町まで行こうという計画だ。
フェリー乗り場に向かうが、人影がまばらで閑散としている。
係員もいないので、そこにいる人に聞いてみたが観光客のようで今一つ事情が呑み込めず。
やむを得ず、フェリー移動をあきらめ。時間も1時。ランチにする。
コメルシオ広場のレストランへ。サンペデ(発泡水)と、オムレツを注文。
お腹も満たされたところで、初日にのった市電とちがう28番の市電に乗ることにする。


28番は地図を見ると、中央のバークシャから西側:セントベイロの丘陵地と東側:アルファーマ地区(リスボン大聖堂を中心とする中世の街)を横断するように走っていて、見どころも沢山ありそうだ。
まず、コメルシオ広場から25番に乗って西方向へ。ジェロニモ修道院へ向かう15番と別れて山裾を上るように、最終パラッテラス墓地へ。
日本の墓地と違い、この地区最大の墓地なので白い塀に囲まれ荘厳ななかにも街に溶け込んでいる感じである。
ここから、28番の市電にのって東側のアルファーマ地区へ。
途中、満腹感と心地よい揺れのおかげで眠くなるzzz。


バークシャ地区のフランシスコ通りを、西側に向かうとサンタジェスタ城跡のあるアルファーマ地区だ。
ここは、リスボン大聖堂などの名所旧跡もおおいので、市電も人で溢れている。そこを車一台(ましてや市電が)通るのがやっとの道を市電はぐんぐん上がっていく。田舎のジェットコースターよりも迫力があるし、途中テージョ川を眺める絶好のロケーションを望みながらしばらくして頂上へ。




下りは、もっと迫力のある。
立ってる人も振り落とされないように必死につかまりながら、街を見学している。


この中世の街並みの中で生活している人もいるのだが、コンビニもない。クーラーもない。引っ越し一つにしても、EVもないし大型の家具や家電を入れることは到底難しい。
駐車するスペースも無い坂道の多い街で、どのような暮らしぶりをしているのだろう。


約1時間にわたる25番の旅を満喫し、フィガロ広場に戻る。
途中酒屋(ワインショップ)があったなと思い、ファンケリオス通りを南下。
この旧市街の商店街の特徴がもう一つ。
そこかしこに、売れない衣料品店が軒を連れねていることである。
これでも(柔道部出身だが)、ファッションへの興味と造詣は深いつもりだ。売っているものは紳士服・婦人・子供服もあるのだが、どうも自分の好きなものを売っているという感じで、センスのかけらもない。
これが、イタリアやスペインでは、ちょっと覗きたくアイテム(靴や服:カジュアル;フォーマル)が、飾られていて、決して誰もが知るナショナルブランドではなくてもセンスが溢れている。
昨年は靴を三足。その他、ベルト・ネクタイ・シャツを購入したが、そのうちの一足、フィレンツェで購入した靴は、ほれぼれとするお洒落な靴で、毎日ウインドウを眺め迷いながら、フィレンツェ出発の朝購入を決断したものである。


ここリスボンで、ウインドウがつまらない店先でもアイテム確認の為に、中に入ったが、どうも気持ちを高揚させるようなアイテムに出会うことは無かったし、それを象徴するように観光客が買い物している姿もほとんど見かけない。これでは、店も潰れるだろう。
このうちの一軒でも、コンビニや生鮮食品をあつかう店をすれば大繁盛するのに。
多分、世襲制で商売を続けているのだろうが、この商材転換を図らないとGDPも上がらない。


また、ワインショップも、ファンケリオス通りの南角に交差点を囲むように4店舗がある。同じ経営者なのだろうか?
そのうちの一軒。一番品揃えの豊富そうな店に入る。


店の主人は、客慣れしているのか英語も上手。日本人観光客も多く相手しているようで、ここで大量購入し船便で送ることもあるという。
まずは、定番のポートワインから。
ポートといえば、甘い酒精強化ワインのことであるが(詳しくはウィキで)。通常、食前・食後に飲むものなので、自宅で飲むことはほとんどないワインである。試飲したものは2007年:25ユーロ;のものを2種類。
ポートは常温でも保存の利くワインだし、せっかくなので、2000年のビンテージと思ったがどれも、70ユーロ;を超えるものばかり。
熟考したが、飲まないものにお金をかける気にならず、勧められたポルトガルの地葡萄の白と赤を試飲する事に。
白は微発泡・リースリングを思わせるフルーティで綺麗な味わい。
赤は、南らしくイタリアシチリアのワインに似たしっかりとしたフルボディのワイン。
これは、旅先であう友人との乾杯用に購入しよう。占めて38ユーロであった。


ワイン以外にも、ビール・水などを購入し、嵩もはるので一時ホテルに戻ることに事に。
ホテルに戻ると7時。


買ってきた麦酒で喉を潤し、またメトロでレスタウラドーレスへ。
リスボン最後の食事は、白ワインとピザで。
ピザの生地もしっかりしているが、ふっくらと焼き上がり、チーズとワインがマッチし非常に美味しい。特に唐辛子を漬け込んだオリーブオイルが、食欲をそそる。
このリスボンの食事の中、有名なイワシを食べることはできなかった。
決して嫌いではないのだが、一度に丸々と太ったイワシを5匹も並べられたら、見ただけでお腹がいっぱいになるそうだったからである。実際客達も、全部食べてはいないようだ。


今度は、二人で来られるように。やはり旅は道連れ。特に食事時はである。


まだ8時、日も高いが歩きすぎて腰も痛い(悲しいが歳をとったものだ・・・)ので、ホテルに帰ることに。こうしてリスボンの最終日は、良い思い出と多くの疑問ともに、ふけていくのであった。



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株式会社長谷川不動産経済社

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はじめての不動産投資

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*尚、本書は2009年に出した「お金を生み出す家を買いたい」を加筆、改稿したものです。特に税務関連を大幅に加筆しました。節税の為の法人利用の方法、メリット、デメリットをできるだけ詳しく解説しております。