Japan Far East Real Estate

Hasegawa Real Estate and Economy, Inc.

「婚活と不動産購入の共通点」


私は、必ず(不動産)を購入又は投資をしたいという方に会うと「購入た投資の理由」を冒頭に聞くようにしています。


ある時、ある男性の答えが今風で興味深かったのでご紹介したいと存じます。
その方の動機は「仲の良い友人が嫁さんをもらい、それが羨ましくて、私は投資したいと思うようになりました・・・」と??


更にこの方の話の続きを要約すると、
「職場の仲の良い友人が結婚した。そのお嫁さんが派遣社員で毎月約10万円程度稼いでくる。友人曰く『二人で生活を始めたら、家賃や光熱費その他2倍掛かると思ったら、一人暮らしの時とそれ程変わらなかった。よってお嫁さんの毎月の稼ぎ月10万円が非常に有り難く、生活が豊かになった』と。この話しを聞いて友人が羨ましくなった。自分は当分結婚できそうにないので、お嫁さんの代わりに毎月10万円程度稼いでくれる物件への投資を考えている。」と。
初めて聞いた、「嫁」の代わりに「不動産」という実にユニークな視点?からの動機だったのです。
確かに自分以外に月10万円稼いでくれる彼女がいたらいいですよね。


翻って、女性の立場から考えると実は「婚活」という行為も「投資」行為と実に多くの共通点が?とその感じたのです。


女性が婚活する上で男性を選ぶ基準は様々あるでしょうが、(ルックスや学歴や性格以外に)やはり勤めている「会社」や「ファッション性」とか「年収」といったことも重要になってくるかと思います。
「男性の勤務先が大手有名企業であれば、毎月のインカムは将来に渡り安定している」と素人でも容易に想像できます。
(この辺の「有名企業」の将来性が実は近年益々怪しくなってきている現状はありますが、一般論で)


「婚活」と「不動産の購入・投資」を比べながら、類似点や注意点(リスクヘッジの手法)にも幾つかの共通点があると感じますので幾つか述べさせて頂きます。


1)「際立ったファッションも数年が経つと・・・」
ファッションセンスが良い人は羨ましいものです。当然ながら異性からもてるということになるのでしょう。しかし、そのファッションセンスがあまりにも奇抜であったりすると後々「あれっ?」ということになりかねません。
不動産もデザイン性の優れたものに人気があるのは事実です。しかし、このデザインがあまりにも奇抜で珍奇なものですと、数年経った時に所謂「デザインの陳腐化」が突然起こってしまいます。
つまり洋服等の例が分かり易いのですが、ある年には凄く流行ったものが数年経つと「誰も着ている人がいない」といったことがよく起こります。


不動産やデザイナーズマンションといったうたい文句のもとに、デザイン、外壁、色、エントランス等々があまり奇抜なものは避けるべきかもしれません。



2)「立地(職)があまり良くないのに不思議とインカム(年収)が高い物件(人)には注意」


不動産の世界では当たり前なのですが、投資の成否が分るには若干長い時間がかかります。(恐ろしいことに結婚も同じでしょうか・・・・)
一時的にインカムが良い物件に惑わされてはいけません。
3年後には、空室率上昇と家賃低下で収入20%ダウンということもよく起こり得ます。
(では、どうやって見抜くか?不動産なら徹底的な調査でしょうが、対象が人間なら、その人がもっている「人柄」と「生きる力」をみるしか術がないような・・・。)



3)「ぱっと見の外見だけに惑わされない」


不動産において、外壁も内装もお金を掛ければ美観的には相当ハンサムになります。
特に中古マンションの内装などは300万円程度掛ければ、30歳は若返ります。バスもトイレもキッチンも床も・・・。
しかし、給排水管やガス管が劣化していても素人目には分りません。
肝心な所は目に見えない場合が多いのです。


以前、雨が降ると床に水溜りができる築35年のあるマンションを見ました。
外壁に亀裂が出来て雨漏りしているのです。
そのマンションも300万円程度掛ければ、見た目だけは相当ハンサムに仕上がります。ぱっと見に騙されないようにしないといけないのは不動産選びも婚活も同じように感じます。


4)「投資は前のめりになった時、失敗するリスクが高まる」


これは、例えば「何時までには必ず投資するぞ!」と自分に誓い、焦って投資した場合、投資不適格物件を買ってしまうリスクが高まることです。
婚活も「6月までには絶対相手を・・・」といって期限を切っても成功するようには到底思えないのです。
良い物件と巡り会うのは一に「努力」ですが、二に「運」が必要です。そしてこの「運」は他人がもってきてくれることが多いのです。
よって期限を自分で決めて焦って投資してよいことはないかと・・。


5)「迷った時は休む」


周りの雰囲気や状況に押されて、それ程でもない物件を高値掴みしてしまうことはできれば避けたいものです。よって「迷った時は、一旦休む」
しかし、投資の世界でもこれがけっこう難しいのです。一旦休んで一息入れて仕切り直すというのが。(これも相通じるような・・・。)



6)「自分の価値を高めるのが最短距離」


投資の世界では、「結局(お金持ちの所に情報が集まり)お金持ちだけがどんどん豊かになっていく」といったことがよく言われます。半分は当たっていると思います。これは、情報の問題だけではありません。お金持ちは、もうお金が十分あるので「待てる」のです。そして「これぞ!」といった時(つまり不動産価格が下落し、普段は買えない良い物件が目の前に現れた時に)投資するのです。
それ以外の時はどうしているのか?彼らは猛烈に勉強し、自己投資しています。

更に言うと、彼らの様に資金力をアップするには、本業で自分の価値を高め、収入を上げるしかありません。それには、当たり前ですが、本業に人一倍励み、それにプラスになるようなあらゆる自己投資をするしか方法がありません。
婚活の成功の秘訣も結局は「自分の価値を高める」ことが肝心だと思います。これも何故か共通しているように感じます。



長谷川不動産経済社