新東京邂逅記 by 長谷川高

厳しい時代を生き抜く為の資産防衛と不動産戦略

高値期待で売り渋り??

以下、今朝の朝日新聞の記事です。

「マンション発売18%減 昨年首都圏 高騰期待売り渋り」
不動産経済研究所が21日発表した07年の首都圏(東京と神奈川、千葉、埼玉の1都3県)のマンション市場調査によると、新規発売戸数は前年比18.1%減の6万1021戸と、マンションの大量供給が始まった94年以降で最低だった。地価や資材価格の高騰で平均価格は同10.6%高い4644万円に上昇。業者が相場上昇に期待して発売を絞ったのが戸数減の一因だが、契約率は業界が好不調の目安とする7割を割り込み、販売に厳しさが漂ってきた。
2008年01月21日:朝日新聞

去年(2007年)の首都圏マンション供給戸数が激減しました。
この記事を読んでみなさんどういった印象を受けますか?
この戸数の減少の一番の原因は、建築基準法の改正です。
宅地建物取引業法では、建築確認認可がおりなければ販売ができ
ません。
私の知る大手デベロッパーは、6月以降、未だ1件も建築確認がおりて
いないと嘆いています。
つまり6月からこれまで半年以上、販売を開始できない案件が
続出しているのです。
はっきり申し上げますが、「高値期待で売り渋り」をしているような
悠長な殿様デベロッパーは1社たりともありません。
(売り惜しみをしていたのはもう1年以上前のことです。)
同記事では、販売時の初月契約率も70%を下回ったと報じています。
この数字が示す事実は、
「マンションデベロッパーは、建築確認改正で、2007年後半に新規に
売り出せる物件が殆んど無く、販売戸数は大幅に落ち込み、
かつ既存の販売中の物件も、マンション価格上昇に消費者ついていけず
売れない状況に落ちいっている。
よって、各企業残戸が急激に積み上がっている。
2008年は、これに新たな確認がおりる物件が重なり更に在庫が
増加する可能性が高い。」
というのが実態です。
新聞社にとって、不動産会社は、広告事業において、重要な
お得意様です。
しかしながら、この記事のトップ「高値期待で売り渋り」という
表現は、まず事実と異なりますし、あまりにも読者に誤った印象を
与えると感じました。
実態は、残戸が増えると大幅な値引き販売が起こります。
(もうどこでも始まっていますが)
ということで、一般消費者は、この春以降、数多くの物件から
ゆっくり適正な価格のものを選んで買えるということを
お忘れなく。
決して、売り渋っているのではありませんので。
こんな状況で売り渋ったら会社は潰れます。
長谷川高(デジタル不動産コンサルタントLTD.)