先日、「インフレ時代の不動産市況と資産防衛術」と称して講演をさせて頂きました。
このセミナーの肝は、資産倍増ではなく、資産の「防衛」です。
つまり減らさないようにするにはどうするのか?
資産がある一定量を超えた方々にとっては常日頃から「増やす」より「減らさない」といことがそもそも第一目的になるのですが。
今回、不動産会社主催のセミナーですので、当然ながら不動産を中心とした資産を多くおもちの参加者が殆どだったと思います。
ところで、先ずは今の時代「円」という通貨だけをもつことのリスクをお話ししました。
先日発表された日本のCPI消費者物価指数は約3.5%でしたが、補助金等で政策的に下げられたエネルギー価格を除いた「コア」と言われる指数は、約4.5%でした。
同じ時期に発表された米国のCPIの4.9 %に近づいて来ました。
今回、米国のCPIは既にピークを打ったのでは?言われていますが、この秋から再度上昇していくという声が海外から入って来ます。私の友人であるオーストラリア在住の稀代の投資家も同じリスクに言及しています。
何より、インフレの原因の一つである労働者の給与が天井を打っていないわけですから。
日本へ話題に戻しますと、単純は表現をすれば、商品やサービスの価格が1年で4.5%上昇したとうことは円の価値が年間で4.5%も下落したことも意味します。
さて不動産はどうなのでしょうか?世間では東京都心部のマンション価格の上昇が記事になっています。
不動産の価値とは何で決まりのでしょうか?一般的にはそこから得られる収益から決定されます。
よって、得られる賃料を消費者物価上昇に合わせて上昇させることができれば、理論上は値下がりを防げるはずですが、日本の不動産はNYの不動産と異なり借地借家法により、大家さんの自己都合や物価上昇を理由で、貸し手だけで勝手に値上げすることはできません。
そこが日本の不動産固有の問題だと思います。
ではどうするのか?それはまた次回にお話しさせて頂きます。
↓賃貸経営、空室問題、不動産投資、不動産トラブルの相談承ります↓