新東京邂逅記 by 長谷川高

厳しい時代を生き抜く為の資産防衛と不動産戦略

クリード・オフィス投資法人(ジャパン・オフィス投資法人)分配金半減の発表

現在、クリードからいちごアセットグループへスポンサーを変更したクリード・オフィス投資法人の平成21年4月期の分配金が50%ダウンすることが昨日発表されました。
以下IR資料の一部です。

損失の発生する物件売却を実施すること、及び減配となることについて
一昨年からのサブプライムローン問題に端を発した世界的金融不安や、不動産業界での相次ぐ破綻等の影響を受け、不動産取引マーケットにおいては極端に流動性が低下しており、本投資法人を取り巻く経営環境も、非常に厳しい状況が続いております。

このような中で本投資法人では、借入金を減少させてLTVの低減を図り、リファイナンスリスクへの懸念を払拭することが、保有している資産の本来の価値を顕在化させ、投資口価格の向上に繋がるものと考えております。
そのため本投資法人では、売却が損益に与える影響や借入金返済の規模、及び売却により得られる手元資金量等を総合的に勘案した上で、今回損失の発生する物件売却を実施すること、及び減配となることについて 一昨年からのサブプライムローン問題に端を発した世界的金融不安や、不動産業界での相次ぐ破綻等の影響を受け、不動産取引マーケットにおいては極端に流動性が低下しており、本投資法人を取り巻く経営環境も、非常に厳しい状況が続いております。
(中略)
投資法人では、売却が損益に与える影響や借入金返済の規模、及び売却により得られる手元資金量等を総合的に勘案した上で、今回5物件(COI六本木ビル、COI平河町ビル、COI新橋ウェストビル、COI国立ビル、アスパイア7番館)の売却を実施することを決定いたしました。今回の売却により約66億円の資金が入りますが、その資金を概ね既存借入金の返済に充てていく予定です。
(中略)
財務体質の強化のために今回の5物件の売却を実施する結果として、約7.7億円の売却損が追加で発生することにより、投資家の皆様への予想分配金が減少することとなりました。
(中略)
なお、本投資法人の喫緊の課題である、平成21年3月末日返済期日の借入金のリファイナンスに関しましては、出来次第、速やかに開示いたします。

上記の文章を読んで分る様に「喫緊の課題」であるこの3月末の銀行からの借り入れの「借り換え=リファイナンス」ができるかどうかというのが、このリートの存亡の分かれ目です。

銀行系でない、財閥不動産系でもない、大手商社大手事業法人系でもないこの「いちごアセット」がスポンサーであるクリード・オフィス投資法人の借り換えに銀行が応じることができるのか?
応じたとしてその金利は幾らのなるのか?(非常に高いレートになる可能性もあります)
借り換えができても金利が非常に高い設定になれば、当然ながら分配金に影響を及ぼします。さてどうなるのでしょうか・・・・。
どちらにしても今後の他の大手系でない中小Jリートの近未来を占う材料になるのではないかと思います。

また、昨日のこの発表をもって、本日のクリード・オフィス投資法人の株価は前日比‐200円(-0.31%)とあまり変化はありませんでした。
投資家は、既に配当金の額の半減程度ではニュース性はないと判断したのでしょうか。
(それほどに既に売り込まれているということでしょうか。同時に、配当金の半減程度は既に織り込み済みの株価であるということでしょうか)

個人的には、こういった中小のリートにもどうにか生き延びてほしいと思います。そうでないと、せっかく育ったリート市場が投資家から完全に見放されてしまうことにもなりかねません。

私は、将来的に、不動産業界を支える大きな3本の柱は、ビル事業、住宅(マンション・戸建)事業、リート事業になると今でも思っています。
特にその中でもリート事業が一番有望であると。
何故なら、

  • ビル事業は既に一等地は大手が抑えてしまっており、今後は益々寡占化が進むでしょう。かつオフィスの需要の伸びもマクロ的には今後はあまり期待できないと。
  • 住宅事業は、元来の少子高齢化の問題、既に住宅が数値的に足りているという事実、及び団塊のジュニア世代が不動産の取得にあまり興味を示さないという事実(自動車が売れないのと同じ)この3点から今後も厳しい状況が続くと考えます。

そして、最後に残された「希望の星」がリートではないかと私は思います。日本の1500兆円の個人資産の向かう先としてどうにか(金融資産の一部として)リート市場が大きく育っていってほしいと思います。そこが大きく育つことにより我々広義な意味での不動産業全体の「生きる道」があるのではと思います。
それには、今のリート市場に対する投資家からの信頼を取り戻さなければなりません。
「リートに投資して良かった。少なくともグロソブより良かった!」と多くの投資家が思って頂けるように育てていかなければいけないと思います。
では、どうしたら良いか?
私は、まだ余力がある大手不動産会社系や大手銀行系のリートや運営会社が中小のリートを(破綻する前にどうにか)救済M&Aして頂けないかと思います。
投資家も株券が紙くずになるよりはまだ良かった思えるのではないかと思って頂けるのではと思います。
ミドルリスクミドルリターンのリートが続々と破綻しては、もう10年は投資家は戻って来ないでしょうし、リート市場は縮小していく一方になるのではと危惧しています。

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