FCレジデンシャルでアービトラージ可能か！？

12月に入り、毎年のことではありますが不動産が動いてきました。
私も、顧問先と一緒に出かける機会が多くなっています。
一方ブログは滞りがちになってしまいすみません。

さて、最近のリート市場での出来事としては、リート指数が上昇し、遂に1,000を超えここのところ毎日高値を更新しております。

また、今日のお題ですが、FCレジデンシャルの株価が11月24日、下記のニュースが伝わって以来、急上昇しております。

レジデンシャル投資法人（FCRI）が、大口投資主であるエスジェイ・セキュリティーズ・エルエルシー（SJ）より、投資法人の解散を目的とした投資主総会の招集請求を受けた。FCRIは、今年5月にSJの申立により第三者割当増資の中止、また9月の投資主総会にて役員の交代に至った経緯がある。

長い間、23万円前後で推移していた株価は、元来PBRが1倍を割っていたこともあり、急上昇したのです。

ちなみに昨日の株価は28万円でした。
解散価値は、一説には39万円と発表した証券会社が出てきたりとか、私の知り合いの専門家はもう少し低い数字を言っています。

私も22年4月期の決算説明会資料からザックリ解散価値を計算してみました。

問題は

本当に解散するなり、どこかのファンドやリートに身売りするといった議決が取れそうか？ということを株主構成から判断する必要がまずあります。

次に

このFCレジが保有している物件が売却できるような物件ラインナップであるかも勿論判断する必要があります。立地、規模、築年数・・・等々。

そして、

そもそも「時価」を割り出している「鑑定評価」の基本となるキャップレートなりNOIなりが適正なのか？その率での（または近い値での）売却が実際市場で可能であるのか？また、もっと厳しく見ないといけないにしても実際にはどの程度のNOIの評価であれば引き受け手が現れるのか？

といったことを検証する必要があります。

23万円程度で以前より保有していた方は、まあ置いておいたとして、28万円、この株価から新たに参戦して、アービトラージが実現可能なのか？

これはどちらにしてもリート特有の長期保有でインカム・ゲインを狙う投資というより、短期的な「投機」または「ゲーム」として参加するのは面白いかもしれませんね。
解散を提案しているエスジェイ・セキュリティーズ・エルエルシーも勿論「短期勝負」の考えです。
（しかし、こういったさや取りの案件をしっかり見付けてくるな〜。外資の投資ファンドは流石ですね。）

少なくとも上記の検証をしっかり行い「（現在の株価でも尚）明らかに未だに割安である」と判断したならば、投機してもよいのではないでしょうか。しっかり検証した結果であれば、競馬や宝くじより確率は高いと思いますが。

リートのBSやPLは、他の一般企業に比べて明らかに単純明快ですので、決算書を見る勉強にのもなると思います。

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ＰＳ．

気が付けはもう12月です。
業界も私も走っています。

大型物件や金融機関の担保物件も徐々に動き出しました。

また、面白い投資案件もちらほら（やっと）出てくるようになりました。

私の周りでも風邪が流行っているようです。
私も昨日は頭痛がして慌てて葛根湯を飲み凌ぎました。

どうか皆様もご自愛下さい。

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